矢野「最高の結果」代打満塁弾!

 ◆巨人9―3広島(30日・東京ドーム) 勢いよくバットを放り投げた。矢野の両手には、最高の感触が残っていた。低い弾道のライナーはそのまま、左翼席最前列へ飛び込んだ。今季チーム初のグランドスラムだ。「緊張の中での打席でしたが、最高の結果を出せました」。右手を何度も握りしめながら、足早にダイヤモンドを回る。興奮は冷めない。本塁で出迎えた3人の走者1人1人に飛びつきながら、喜びを爆発させた。

 狙い通りの一振りだった。8回、2点を勝ち越し、なお無死満塁。亀井の代打として送られた。「由伸さんの四球の時に相手もストライクが入ってなかったので、絶対ほしいところだろうと初球から行こうと思ってました」。左腕ソリアーノの初球、136キロの速球を強振。「練習でもない当たりだったから、自分でもびっくりしてます。みんなでつないだ結果ですから」。待望の1号アーチは、自身では07年5月31日のソフトバンク戦(東京D)以来、2度目の代打満塁弾となった。原監督は「本来なら亀井がやらなければいけないところだけど、元気がないから。謙次の力を借りたということです」と勝負強さに敬服した。


8回、グランドスラムの矢野
 謙虚な姿勢は変わらない。矢野は本拠地、遠征先を問わず、カードの頭には必ず各地球場でグラウンド整備員の控室へ直行し、「よろしくお願いします」とあいさつする。警備100+ 件員や練習を手伝うアルバイトにも、すれ違う度に頭を下げ、会話を交わす。「そういう方がいるから、僕たちは野球ができる。その部分を大切にできないチームは、絶対強くなれないから」。プレーできる喜びを常に胸に留めて、できる準備を怠らない姿を、野球の神様は見ていた。

 残り15試合。落とせない試合は続く。「僕らもそうだけど、相手もそれぞれの事情があるので、追い詰められた気持ちでやっていると思う。そういうことを頭に入れて、余裕を持ってやりたい」。心は熱く、頭は冷静に―。切り札としてこれ以上頼もしいことはない。

 ◆矢野の代打満塁本塁打 07年5月31日のソフトバンク戦(東京D)。0―3の7回1死満塁から代打で出場すると、カウント1ボールから篠原の直球を左翼席中段に運んだ。巨人では87年に原(現監督)が放って以来、20年ぶりの代打満塁逆転弾だった。

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