30歳男性、体調を崩して抱えた借金の返済に追われ破産寸前

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回はマネーフォワードから生まれたお金の相談窓口『mirai talk』のFPがお答えします。

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新卒から勤めていた会社で体調を崩して退職をし、今は派遣社員として働いています。仕事が見つかるまでの間の生活費がかさみ借金が増えてしまいました。パートナーと同棲をしているので、なんとか生活ができていますが、これからどのように返済していけば良いでしょうか。まずは家計の見直しが必要ですか。
〈相談者プロフィール〉
・男性、30歳、未婚(同棲相手:31歳・会社員)
・職業:会社員
・手取り世帯月収:25万円
・手取り年間ボーナス:なし
・預貯金:なし
【支出の内訳(28万円)】
・住居費:4.5万円(賃貸、同棲相手と折半)
・通信費:1.2万円(スマホ・自宅回線)
・食費:7万円(たばこ代・外食代含む)
・水道光熱費:1万円
・日用品:0.5万円
・趣味・娯楽:0.2万円(本や雑誌)
・衣服・美容:0.5万円
・健康・医療:0.8万円(ジム)
・交通費:2万円 
・交際費:0.3万円(職場での飲み会など)
・借入返済:8万円(カードローン、キャッシングなど総額250万ほど)
・税・社会保障:1.5万円(住民税)
・その他:0.5万円
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FP:ご相談ありがとうございます。mirai talkファイナンシャルプランナーの福田です。体調はもうよくなりましたか? 収入を得られるようになったことは良かったですが、休職中にできてしまった借金が生活をかなり圧迫しているようですね。

月3万円の赤字、家計は破綻寸前?
毎月3万円程の赤字。これが経常的であると、再び家計が破綻することが目に見えています。ボーナスの支給もないようですから、ここはなんとか改善したいところです。

3万円の支出削減は現実的でしょうか。現在、手取り25万円のうち8万円が返済に回っています。そのため、1ヵ月に使えるお金は17万円。しかし、17万円では不足していて、現状は3万円をどこかから都合をつけて生活費に入れているようですので、1ヵ月の生活費に20万円かかるということが分かります。

この20万円かかる暮らしを、どの程度削減できるかです。家計表の数字だけを見ていると、食費、通信費、健康・医療などは削減可能なようにも見えます。

特に、健康を気遣ってジムに行っているのに、たばこにお金をかけているというのは本末転倒のような気がします。たばこは本人の嗜好によるものなので、どうかとは言い難いですが、現在ひと箱500円近くもすると思うと、金額だけを見てもやめたほうが良いのではないかなと思ってしまいます。

支払いがキツく、生活がままならないなら…
現状、債務整理は視野に入れていないと思うのですが、支出の削減をしても赤字が減らせないのであれば、生活は行き詰るだけですので、債務整理を視野に入れても良いでしょう。これは、FPではなく、弁護士や司法書士などによる手続きが必要になります。

よく聞く「自己破産」は、自分の債務のすべてをチャラにする方法ですが、これは破産手続開始決定後、免責許可決定が確定するまでの間、弁護士、公認会計士、税理士、司法書士、行政書士、宅地建物取引士などの士業、質屋、古物商、生命保険外交員、警備員などの職業に就くことはできません。免責許可がおりれば復職できますが、なかなかやりずらいですよね。

これ以外のデメリットとしては、免責されてから約7年間はローンを組むことができなくなることなどがあります。

「任意整理」という方法もあります。今借りているお金に対する将来の金利をカットして分割払いにさせてもらうという手続きです。金利の分、総返済額が少なくなり、毎月の返済額を減らすことができます。

自己破産もそうですが、こういった手続きをすると、個人信用情報機関に債務整理をしたことが事故情報として記録されるので、その後しばらくローンを組むことができなくなります。新たにクレジットカードを作れなかったり、スマートフォンの分割払いも難しくなるケースがあります。

支払いがキツく、生活がままならなくなるようであれば、債務整理を視野に入れても良いと思います。ですが、根本にあるお金の使い方を改善しないと、同じことを繰り返してしまいますので、基本的な家計管理、支出の改善はぜひ取り組んでみてください。

支出増になっても医療保障に加入を
また、生命保険に入りましょう。支出の改善、債務整理を勧めるかたわら、支出が増える話をするのは矛盾していると思われるかもしれませんが、相談者さんは貯蓄もないですし、万が一に備えて、せめて医療保障の保険には入っておいた方が良いと思います。

体調を崩された時に、収入がない状態であっても貯蓄があれば、乗り切ることができたかもしれません。もし、仕事を辞めた時に何らかの病気が判明したとしても、状況によっては少し割高にはなりますが、加入が可能な保険もあります。

万が一の時に、医療費も生活費も払えないという状況になるよりも、多少給付という形でお金がもらえるように準備はしておくべきです。それが生活を守ることにつながります。

今回は同棲中の彼女さんに助けられたようですが、こういうことは長く続かないでしょうし、何度も起こせません。健康管理をしっかりするとともに、万が一の時も揺るがない家計を作ることを目指し、自分ができ得る策を選択、そして実行していきましょう。

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