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zoom RSS 豊洲市場オープン後の隠れた惨状、小池都知事は見たくなかった!?

<<   作成日時 : 2018/11/06 18:30   >>

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10月下旬、開場後約2週間たった豊洲市場をお忍びで視察した後、意気揚々とヨーロッパへ外遊に旅立った小池百合子東京都知事。だが実際には、開場前から懸念されていた、そして新しい残念な問題の数々が明らかになっているのだが、気付かなかったのだろうか。

 「前もっていろいろ準備をされてしまうと、ありのままが見られないと思いまして、そのままうかがった次第でございます」――。

 東京都の小池百合子知事は10月下旬、“お忍び”で豊洲市場を視察。水産仲卸売場棟の店舗フロアなどを見て回った。同月26日の定例記者会見で、事前に訪問を告知しなかった理由をそう説明した。

 視察の結果、駐車場や駐輪場に工夫の余地があるとか、業者の従業員による喫煙所以外での喫煙や、吸い殻のポイ捨てが問題だと感じたと述べた。

 一方で、都がアピールしてきた「閉鎖型」の構造であることについては「かなりの部分で守られている」との評価を下した。

 だが、「多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない」という古代ローマの英雄ユリウス・カエサルの残した言葉がある。「ありのまま」を見たつもりの小池知事も残念ながら、その例外ではないようだ。

 そんな小池知事に成り代わって週刊ダイヤモンドが、小池知事が訪れたのと同じ頃の豊洲市場内の模様を取材したので、それこそ“ありのまま”にお伝えしよう。

● 1.歩道や通路が発泡スチロールの箱で埋まる

 環状2号線の大移動で話題になった小型運搬車のターレットトラック(通称ターレ)がせわしなく走り回る様子は、移転前の築地と変わらない。ただ、豊洲の水産仲卸売場棟ではむしろ、築地よりもさらに混乱した状況が生まれている。

 例えば写真(1)のように、ターレが行き交う通路であるにもかかわらず、海産物が入った大量の段ボール箱や発泡スチロールの箱がそこかしこに、うず高く積み上げられている。築地でも見られた光景ではあるが、通路が狭い豊洲ではより深刻で、ターレの走行の障害となっている。

 歩行者には無関係かと思いきや、ターレを避けて人が歩けるようにと店舗に沿って設けられた歩道に、発泡スチロールの箱を置いている業者も1社や2社ではなく、容易に歩くことができない(写真(2))。水産卸売場棟と水産仲卸売場棟とをつなぐ巨大な連絡通路もまた、一部の業者による荷物置き場と化している状況だ(写真(3))。

 時事通信は10月27日付で「築地の悪習慣、豊洲でも=喫煙、荷置き違反が横行」との記事を配信。その中で「せっかくの設計が台無し、業者さん自らが市場の使い勝手を悪くしてしまっては元も子もない」と“あきれ顔”で語る都の担当者のコメントを報じている。

 豊洲市場の柏原弘幸副場長は発泡スチロール箱の“路上占拠”について、週刊ダイヤモンドの取材に「開場直後は移転の混乱からやむを得ないと考えていたが、業界団体と組んで巡回指導をし、改善に取り組んでいる」と話す。

 だが、喫煙はともかく、都は物流動線の問題まで本当に業者のマナー違反のせいにできるのだろうか?

 豊洲市場は、スロープやエレベーターでターレが上下に移動する必要があるなど、物流面でのスムーズさは築地に大きく劣る。その上、仲卸業者の1店舗当たりの間口の幅は、築地の1.8メートルよりさらに狭い1.5メートルしかない。仲卸業者は「設計ミスだ」と憤り、店舗作業に支障があると移転前から声を上げていたが、都は結局、抜本的な改善をしないまま移転させてしまった。

 それでも柏原副場長は「業者が築地との違いをどう受け止めて商売をされるか。上下の移動が発生しても、慣れの問題だ」と述べる。やはり都は、業者に何とかしろと言いたいようだ。

 だが、とりわけ店舗の狭さという現実は、食品の衛生管理にまつわる問題をも引き起こしている。

● 2.ターレの荷台でマグロを解体?

 写真(4)をご覧いただきたい。解体中の生マグロの身が置かれているのは、なんと、店舗裏に停められたターレの荷台。まな板に載っているとはいえ、手前には手拭いが、マグロの奥には包丁の柄とみられる部分が見える。まさか、ターレの荷台の上でマグロをさばいていたのだろうか。

 前述のように店舗の幅が狭くなったため、特にマグロのような大きな魚の店内での解体は難しいと指摘されていた。

 さすがにターレの荷台は別としても、店舗からはみ出した場所で調理や解体の作業をしている業者もまた、実に多い。

 さらに、例えば写真(5)では、解体後の魚の骨やくずが、通路の床に飛び散っている。よく見ると下にラップが敷かれているが、はみ出しているものもある。

 店舗裏のこうした場所は本来、発泡スチロール箱などの荷物を配送まで一時的に置く場所であり、魚をさばくのは、流し台などがある店舗内で行うのが決められたルールだ。ところが、店舗内の面積が狭く解体や調理の作業が十分にできないため、荷物置き場で調理などをし、荷物を通路に置かざるを得ない――、といった状況が発生していると考えられる。

 都福祉保健局市場衛生検査所管理課業務担当の高木達也課長代理は「われわれは現場を毎日回っており、衛生上の問題を見つけるたびに業者に改善するよう話している」としながらも「こんな狭い店の中で魚が切れるか、といった業者のお声もいただいている」と苦笑する。

 また豊洲では、水産仲卸棟1階の排水溝が狭くて浅く、排水機能が弱いとの指摘があった。巨大な排水溝を持つ築地であれば、写真(5)のように魚の切りくずを床に落としても、大量の水と共に一気に流してしまえばよかった。加えて築地では風通しのよさもあって、仲卸店舗では夏場でもにおいが気になることはなかった。

 だが、やはりというべきか、豊洲への移転直後は、築地と同様に水と共に魚の切りくずやうろこを流そうとした業者が、排水溝を詰まらせる事態が相次いだ。

 それを防ぐため、最近では写真(6)のように、床に落ちないようプラスチックケースの中でタイのうろこを落とすといった涙ぐましい工夫をする業者の姿も見られる。これが、小池知事が「最新鋭の市場として出発する」と胸を張った豊洲市場の実態なのである。

 このように、業者がいくら気を付けていても、魚くずが飛び散るのを完全に防ぐには限界がある。一方で、排水機能の弱さから業者が床に流す水の量自体が減っているため、「すでに床や通路の端など、汚れが溜まっている部分がかなりある」(ある仲卸業者)。

 今後、魚の切りくずに含まれる油分がこびりついて床が滑りやすくなったり、においの発生源となる可能性がある。小池知事が「かなりの部分で守られている」と評価した建物内部の閉鎖性ゆえに、すでに発生しているとされる悪臭が夏場に悪化するのを懸念する声も多い。

● 3.屋外で盛大に荷物を積み下ろし

 一方で、建物の外側はどうだろう。もしかすると小池知事は、建物の“中”しか見なかったのかもしれない。

 建物に荷物を出し入れする「バース」と呼ばれる場所の向かいにある、本来はトラックの待機場所だった屋外のスペースでは、荷物の積込みや積み下ろしが盛大に行われている(写真(7))。

 都はもともと、豊洲市場ではトラックが建物に密着して後ろ向けに駐車し、荷物の出し入れを行うことで、荷物を外気に触れさせず、小動物や昆虫の侵入が防げるとアピールしていた。

 ところが、そんな停め方ができる場所は、実際に市場を訪れるトラックの台数に対して少なすぎるし、時間に追われる市場では、荷台の後ろの扉だけを使った悠長なやり方では間に合わない。都もこうした実態に合わせて、移転直前に、屋外の待機スペースでの荷物の出し入れを認めた経緯がある。

 そして、そんな屋外ではすでに、ネズミが駆け回ったり、カラスが魚をついばむ光景が目撃されている。しかも入出荷のピーク時は、自動で開閉するバースのシャッターが開けっ放しになる。バース付近はもはや、閉鎖性もへったくれもない。

 豊洲市場の勝海貴生監察担当課長は「シャッターが開けっ放しでも、警戒心の強いドブネズミが、人の往来が激しい時間帯に建物内に入り込む可能性は低い」としながらも「シャッター手前のエアカーテンは小さな昆虫の侵入を防ぐ効果はあると思うが、地面を這って動く昆虫は防げないので、春から夏にかけて侵入する可能性がある」と話す。地面を這って動く、例えばゴキブリのような昆虫は、防ぎきれないのだ。今後、建物内の昆虫の生息調査や駆除を検討しているという。

● 4.建物の4階は“震度3”

 週刊ダイヤモンドがこのサイト上で、勾配がきつく危険ではないかと報じた水産仲卸売場棟のスロープは、これも移転直前に、3車線の一部を2車線に切り替える措置が取られた。11月5日現在、大きな事故は起きていないが、平面の場所より危険であることに変わりはない。

 新たに指摘されている問題は、1階からスロープを上がってたどり着く4階の荷捌きスペースで起きている。ここから加工パッケージ棟への連絡通路にかけて、日々、揺れているのだ。

 「ターレに乗って走っていると分からないが、床に立っていると、ターレが通るたびに建物がぐらぐら揺れる。体感では、震度3くらいの揺れだ」と、ある市場関係者は語る。

 都中央卸売市場事業部の三宅雅崇施設課長は「構造のつなぎ目にエキスパンションジョイント(地震の振動などが直接伝わるのを防ぐため、建物や構造体の間に設ける装置)があるため」と原因を説明する。また揺れの大きい箇所は、柱は鉄骨鉄筋コンクリートだが、梁は鉄骨のみであることも、揺れやすさに影響しているとしているが、設計ミスは否定する。

 揺れを防ぐ対策について三宅課長は「ターレの制限速度が時速8キロメートルであることを表示するなど、周知を徹底する」と述べるなど、やっぱり業者任せなのである。

● 5.トイレの汚水が路上で噴出した可能性

 さて、週刊ダイヤモンドが幾度となく報じてきた豊洲市場の地下水の問題。小池知事の“安全宣言”の根拠となった地下水位は、土壌汚染物質の漏出を防ぐためA.P.(東京湾中等水位)+1.8メートルに抑えるとしていたところ、9月下旬に複数の井戸で3メートルを突破。開場時は雨が減ったせいで落ち着いたが、記録的に雨が少ない10月末までの記録を見ても、複数の井戸で2メートルを上回っている。それだけでも十分に問題なのだが、水の問題は“地上”でも起きた。

 開場直前、9月23日には、水産仲卸売場棟がある6街区の路上で、ポンプでくみ上げた地下水がマンホールから漏れた。

 そして、写真(8)をご覧いただきたい。マンホールの穴から、噴水のように激しく吹き上がっている水には、トイレの汚水が含まれている可能性があると都が認めた。10月25日、水産卸売場棟がある7街区の屋外駐車場で午前6時ごろ、10分間にわたって水が噴き出し続けたという。

 豊洲市場の浅沼正治設備課長は原因について「本来全開にしておくべきバルブが半開になっており、詰まった水がマンホールから漏れた」と説明。問題の配管は、警備員の詰め所で使う流し台やトイレの水が流れるものであり、噴出した水にも、トイレで流した汚水が含まれていた可能性があることから、周辺を消毒したという。

 この現場のすぐ近くでは、海産物の積み下ろしが行われており、写真(8)でも、魚介類を詰めたであろう発泡スチロールの箱がすぐそばに写り込んでいる。何が問題なのか、もはや言うまでもない。

 これらの問題は一定程度、時間の経過とともに、それこそ業者の“慣れ”によって解決できる面はあるだろう。

 とはいえ、物理的に解決不可能なものも多くはないか。都は週刊ダイヤモンドの取材に再三「業界団体と協議をして設計に生かした」と強調するが、それならなぜ、店舗の荷物置き場で魚をさばくような、そうせざる得ないような事態が発生するのだろうか。

 今後、豊洲市場の商品や物流で大きな瑕疵が生じれば、そのツケは消費者に転嫁されるだけでなく、世界から愛される東京の食文化を傷つけることになるのである。

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