吉野川:無謀な飛び込み、後絶たず 宮滝周辺、10年で10人死亡 /奈良

◇対策、警備むなしく
 風光明媚(めいび)な観光名所である一方、飛び込みスポットとしても知られる吉野川の吉野町宮滝周辺。昨年度までの10年間で10人が水難事故で命を落とし、今年も既に1人が亡くなった。今年から岩場に飛び込み防止用の柵(さく)が設置されたが、対策もむなしく無謀な飛び込みは後を絶たない。【千脇康平】

 ◇注意聞かない若者/子どもがまね、不安
 「すぐに岩場から降りなさい」。高さ約10メートルの岩場にいる水着姿の若者に、警備員が拡声器で注意する。分かった、分かった--。そんなそぶりを見せた直後、若者は挑発的に勢いよくドボン。周囲からは笑い声。飛び込みは続き、ためらう人には「5、4、3……」とカウントではやし立てる。「子どもが見てまねする」。男性警備員(64)が吐き捨てるようにつぶやいた。

 宮滝周辺はインターネットや口コミで話題となり、毎年大勢の若者らが訪れる。昨年度までの10年間で水難事故は32件あり10人が死亡。昨年度亡くなった2人は岩場と柴橋からの飛び込みだった。増水時は流れが速くなる上、渦に巻き込まれたらひとたまりもない。

 県は今年、対策強化に乗り出した。6~9月に岩場の両岸と柴橋に柵を整備。警備員3~6人が午前9時~午後7時の間、岩場付近に立ち注意している。だが、強制的に止めることはできず、要請にとどまっている。

 「注目浴びるのが楽しい」「気持ちいい」と話す若者たち。「岩に『南無阿弥陀仏』と彫ってあるでしょう。何人も亡くなって供養している場所なんだ」と諭す警備員の声に耳を傾ける人はいなかった。

      ◇

 吉野署によると今年夏、宮滝周辺であった水難事故は2件。8月に男子大学生が亡くなった。ほか1件は7月末で、女性が流されたが救出され無事だった。

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