ラグビー・ブレディスロー杯 横浜市、W杯準備へ反映

■シミュレーション 貴重な経験蓄積
 27日に日産スタジアム(横浜市港北区)で行われたラグビーの国際試合「ブレディスロー杯」。同じ会場で行われる2019年ラグビーワールドカップ(W杯)で会場外の案内誘導や警備を担う市は、ニュージーランド(NZ)代表とオーストラリア(豪州)代表が激突する世界最高峰の一戦を「最後のシミュレーションの機会」と位置付けて臨んだ。大きな事故や混乱はなかったが、W杯では今回を上回る観客、スタッフ数が予想され、より綿密な準備が欠かせない。


■ボランティア
 「メイ・アイ・ヘルプ・ユー?」。JR新横浜駅に設置された案内デスク。スタジアムまでの道順を尋ねた外国人男性に、女性ボランティア(66)が地図を示しながら説明する。

 デスクを訪れる人の出身地は対戦するNZと豪州だけでなく、フィリピン、マレーシア、サモアなど多彩。もちろん日本人も多く、質問も一様ではない。「コインロッカーは空いてますか」「足が悪いのでバスで行けますか」「近くにバーはあるかな」-。

 すぐには答えられない場面もあり、市は今後、ボランティアや外国人客へのアンケート結果を集約し、想定問答などの準備に反映させたい考えだ。


■案内サイン
 好評だったのが巨大な印刷物で駅や会場周辺を彩ったシティドレッシング。試合前の高揚感も手伝って写真撮影をする人たちが多く見られ、スタジアムまでの案内サインも兼ねた。随所に看板を持つボランティアも立ち、観客は人の流れに沿うだけで会場にたどり着ける形になっていた。

 市が事前に警戒していたのは新横浜駅からスタジアムに向かう人の流れ。大規模イベントの際はスタジアムの東ゲートに集中する傾向があるが、今回は関連イベントを交えた工夫が奏功した。イベント会場を西ゲートに向かう途中2カ所に配置したことで「観客が会場入りするゲートが分散された」と市の担当者。

 ただ、それでも東ゲート付近が混雑した場面もあり、ニュージーランド代表の試合前の踊り「ハカ」に「間に合わないかも」と心配する声も上がっていた。


■運営本部は
 市は今回、県とともに会場近くのビルに運営本部を構えた。ボランティア班や医療救護班、イベント班などに分かれて情報を随時集約するほか、会場近くの建物などに設置したカメラの映像をモニターに映し出し、混雑状況をリアルタイムでチェック。混雑による通信状況の悪化も懸念していたが、携帯電話や無線を通じた各現場との連絡は支障なかったという。

 ただ、今回の観客数は約4万6千人。W杯は約7万2千席のスタジアムが満員になることが予想され、1日当たりのボランティア数も今回の3倍の300人を想定する。市は今回の経験を踏まえ、18年度内に危機管理や警備、交通輸送などの計画を策定する予定だ。

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