35億円で巨人入り「丸佳浩」超個人主義に潰されるぞ

 2018年のFA市場最大の目玉・丸佳浩(29)の広島から巨人への移籍が決まった。契約内容は5年総額推定35億円。大きな期待を背負っている。

 1995年、ヤクルトから巨人にFA移籍した「先輩」広澤克実氏(56)が語った。

「巨人は伝統も人気もあるチーム。当然、重圧があり、FA移籍しても活躍できない選手が多数いる。僕自身もそうだった」

 2002年にFAで中日から巨人に入団した前田幸長氏(48)が、独特の重圧を回顧する。

「僕は主力級ではなく、中継ぎとして入ったので、チームのひとつのパーツとしてうまくハマることができた。それでも重圧はあった。

 不甲斐ない投球が続いたとき、『ピッチャー前田』のコールが東京ドームに響くと、どよめきが起こる。『ここで前田かよ』といった雰囲気がわかるんです(笑)。

 FA選手への評価は、100点か0点しかない。それは優勝したかどうか。他球団なら、前年とほぼ同成績で70~80点でも、優勝しなければ巨人では0点なんです」

 2018年、広島から丸、西武から炭谷銀仁朗(31)をFAで獲得した巨人には、2017年までに24人のFA選手が入団している。数々の大型契約を結んできたが、それを大活躍で終えられたのは小笠原道大(45)くらい。

 むしろ、前年より成績を落とした選手が多い。巨人に在籍したある選手が理由を分析する。

「少しの不調で二軍に落とされると、なかなかチャンスをもらえず、一軍復帰がとても難しいからだと思います。怪我をしようものなら、その時点で、今後、第一線で起用されることはまずないですよ」

 前出の広澤氏は「巨人にはFA選手が活躍できない根本的な理由がある」と指摘する。

「巨人はよく言えば自主性を重んじ、悪く言えば練習をしない球団です。キャンプの練習量は圧倒的に少ないが、シーズン中でも同様。しかも、試合後に一人で打ち込みたくてもなかなかできないんです。

 というのも、ホームの東京ドーム以外に使える室内練習場がありません。だから、居残りしていると警備員が帰れないし、外でファンも帰らない。しまいには球団から『早く帰って』と言われてしまう(笑)。

 一流選手は徹底した練習でそこまでいった選手と、何もしないで才能だけでいく天才型の選手に分けられる。巨人の生え抜きで主力は後者です。猛練習なんかしたことがないんですから。

 若手が育たない理由でもあると思います。丸君は前者だと思うので、大きく戸惑うだろうし、心配です」

 丸は、広島の「猛練習の伝統」と、選手同士が互いに高め合う環境で成績を伸ばしてきた。

「成功するには、彼の体をよく知るパーソナルトレーナー、練習を手伝ってくれるトレーニングコーチを雇うこと。そして、試合後に練習、打ち込みができる場所を確保することが必要ですね」(広澤氏)

 史上最高契約で移籍した丸に、悪しき「伝統」という敵が待っている。

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