<IOC>東京五輪の競技時間見直し 暑さ対策、ラグビーも

 国際オリンピック委員会(IOC)は1日、東京都内で理事会を開き、2020年東京五輪の暑さ対策として、マラソンや競歩のスタート時間の前倒しなど複数の競技で時間帯の再検討を始めた。体力の消耗の激しいラグビーなどは熱中症の危険性が高まる正午前後の実施を避ける。医師ら専門家が健康への影響を懸念したことなどを受け、国内では一時、サマータイム(夏時間)の導入も議論。2日で開幕まで600日と迫る中、IOCは本格的な対策に踏み切った。

 理事会では、暑さ対策を検討する作業部会が中間報告の中で、陸上の1万メートルなどの長距離種目や防具を装着する自転車競技のBMX、マウンテンバイクについても高温となる時間帯を避けるよう提言した。理事会後に記者会見したIOCのトーマス・バッハ会長は「競技時間の決定は、選手だけでなく観客にも大きな影響を及ぼしかねない」と述べ、専門家らの助言を参考に時間帯の変更を検討する考えを示した。来春には観戦チケットの販売を控えているが、決定時期は明言しなかった。

 一方、競技時間帯の前倒しには課題が多い。選手や審判、警備スタッフなどの輸送や公共交通機関との運行時間の調整が必要で、全世界に向けて五輪映像を制作する五輪放送サービス(OBS)との協議も不可欠。東京五輪・パラリンピック組織委員会の武藤敏郎事務総長は「できるだけ早く対応する必要がある」と語り、3日から東京都内で開かれるIOC調整委員会での決着を目指すとした。

 招致段階の計画には東京は「温暖で、アスリートに理想的な気候」と記されていたが、今夏の記録的な猛暑で、関係機関は対応を迫られた。組織委は11月、政府の夏時間導入断念を受け、マラソンのスタート時間を午前5時半または6時とする方向でIOCと協議する意向を表明していた。

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