ラグビーW杯決勝まで1年切る 神奈川県警、テロ警備態勢強化…具体的な想定で訓練

ラグビーワールドカップ(W杯)の決勝戦が来年11月に日産スタジアム(横浜市)で開催されるまで、すでに1年を切った。その翌年には、県内でも競技が行われる東京五輪もやってくる。五輪でも日産スタジアムはサッカーの試合会場の一つとなっているほか、江の島(藤沢市)がセーリングの会場、横浜スタジアム(横浜市)が野球・ソフトボールの主会場となっている。県警では現在、両大会ともにオリンピック・パラリンピック対策課が中心となり、各部がテロに対して警備態勢の強化を加速させている。

 日産スタジアムは平成14年にサッカーW杯決勝の会場となった実績がある。ただ、同課の担当者は「会場としての能力は申し分ない」としながらも、米中枢同時テロ翌年の開催だった当時と今では、テロを取り巻く環境も一変していると指摘。攻撃に対して無防備な場所(ソフトターゲット)を対象に各国のスポーツイベントではテロリストの襲撃が相次いでいる。

 ◆危険箇所を抽出

 同課の担当者は「そうならないよう、現在、『ネットカフェ、旅館、ホテルなどに潜み、車両を使って破壊活動を行う』など、テロリストの行動を具体的に想定し、各署が民間と協力して訓練を繰り返している。会場周辺の危険箇所も抽出中だ。屋上に自由に上がれてしまうようなビルがあれば、管理者に対応を求めていく」と語る。

 有事に備えるのはもちろん、大会当日は周辺の交通整理に努めるほか、可能な限り防犯カメラの設置箇所を増やしていく方針だ。旗印は「治安維持がテロ対策になる」で、生活安全部による繁華街対策なども、2つの大会を成功に導く意味を含んでいるという。

 ◆周辺でなくても

 同課は昨年4月に「オリンピック・パラリンピック対策室」として発足し、今年4月、「課」に格上げとなった。現在は65人の職員で構成される。ラグビーW杯で得たノウハウを翌年の五輪にも生かすことを目指し、ちょうどW杯決勝の1年前となる今月2日、W杯の警備主管も同課が担うことになった。

 同課の担当者は「たとえ会場周辺では何も起こらなかったとしても、県内の遠く離れた場所でテロリストによる事件が起これば、その大会は『テロがあった』とみなされることになる。県全体で警戒に当たっていく」と話している。

 日産スタジアム 横浜市港北区小机町にある屋外多目的競技場。総工費約603億円が投じられ、平成10年3月から運用が開始された。観客収容能力は日本最大級の約7万2千席を数える。14年には日韓共同開催となったサッカーワールドカップの決勝が行なわれた。競技だけでなく、コンサートや各種イベントに至るまで幅広く活用されている。

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