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zoom RSS <秋田>記者が通報、北朝鮮の木造船 船内捜索も見守る

<<   作成日時 : 2018/11/14 21:17   >>

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 秋田市の海岸で12日、北朝鮮から漂着したと思われる木造船が見つかった。私は付近を取材中に偶然、釣り人から教えてもらい、警察に通報することとなった。冬が近づく日本海の浜辺で木造船の発見から通報、船内の捜索までを見守った。【川口峻】

 秋田県では昨年11月末、秋田市の南に隣接する由利本荘市の港に、北朝鮮の木造船が漂着して8人の漁業者と見られる男性たちが保護され、北朝鮮に帰国した。私は、その後1年の動きを記事にまとめようと、12日午前、県庁から南西に約6キロの浜田浜海水浴場近くの浜辺を歩いていた。 

 この浜辺は昨年12月、1人の男性の遺体が打ち上げられた場所だ。着衣からはハングルらしき文字が書かれた紙片が見つかっており、近くでは木造船も見つかった。私は過去の記事を手に、漂着の様子を知る人がいないかと、探していた。

 浜に人けはなく、ただ白波が寄せていた。しばらく歩いていると、釣り人を数百メートル先に見つけた。近寄り話しかけると、同市の男性会社員(33)が海岸からスズキやヒラメを狙っていた。

 木造船の漂着問題を取材していることを伝えると、「あそこにありますよ」。驚き、指示された方向に目をやると、確かに数百メートル先にひっくり返った木造船のようなものが見えた。そのあたりは、流木や砂の段差などがある海岸で、記者は教えてもらうまで気付かなかった。

 ポツンと冬の日本海の波に打たれる船は、テレビの画面を見ているようだった。よく釣りに浜を訪れるという男性会社員によると、2日前に船はなく、前日は海が荒れていたという。「これまでも1メートルほどの木片は見たことがあったが、船を発見するのは初めて」と男性会社員は話していた。

 不安がこみ上げてきたが、男性会社員と一緒に、船に近づいた。波が打ちつける黒い船体の船首には、白地に赤い文字でハングルと数字が書かれていた。ハングルはJを意味する子音字と、朝鮮語で「セ」と読む組み合わせ。その後に「811513」と書かれていた。何かの識別番号のようだ。

 私は昨年4月に毎日新聞社に入社し秋田支局に勤務しているが、韓国の大学院への留学経験があり、ハングルを読むことができる。子音字と数字の不思議な組み合わせは、昨年11月、由利本荘市に漂着した木造船を思い出した。よく似た表記があったからだ。

 少し冷静になると、「中に人がいるかもしれない」という考えが頭をよぎった。ためらう気持ちもあったが、船の側面を拳で「ドンドン」とたたいてみた。返す音はなかった。船員が亡くなったとすれば気の毒だが、返す音がなくて正直、ほっとしたのも事実だ。

 船底は平らで、板は約9センチの厚さがあった。長さ約12メートル、高さ約1・4メートルもある船体は、時折受ける強い波を受けてもびくともしない。当然動かせるわけもなく、浜の隙間(すきま)から船内をのぞき込んだが、中の様子はうかがえなかった。

 男性会社員は釣りを続けるようで、私が普段の取材先でもある秋田中央署に通報し、事情を説明することになった。通報から40分ほどすると、数人の制服姿の警察官が歩いて近づいてきた。最寄りの交番から来たという。足跡がなかったかなど、発見当時の状況を確認された。

 その後、関係者が集まってきた。時間がなくて革靴にスーツ姿で現場に来た警察官や秋田海上保安部の職員、地元紙の記者らも駆けつけ上空にはヘリコプターも飛来した。ヘリは近くで訓練を行っていた秋田県警の「やまどり」。県警警備1課によると、ヘリは、漂着船周辺の状況を確認するために出動することがあるのだという。

 拳銃や違法薬物などがないか確認しに来たという税関職員も姿を見せ、船の解体を担う県職員なども合わせると、30人以上の関係者が集まった。

 通報から2時間が過ぎたころ、県警の機動隊員が電動工具で船の側面に穴を開け始めた。大きなエンジン音が響き、刃を当てた船体から白煙が上がった。懐中電灯を使った内部の捜索は1時間以上に及んだが結局、辺りが暗くなった午後4時過ぎごろまでに船籍などを特定する物は見つからなかったという。

 騒ぎを知り見物にきた近くの女性(69)は「これで海さ出てるんだ。思ったより小さいね」と驚きを隠さず、口を押さえていた。

 翌13日も午前9時から重機を使った作業が行われると聞き、浜へ向かった。現場には大きなショベルカーが用意され、船体をひっくり返す作業が始まったのは午前9時50分ごろ。波にびくともしなかった船はいとも簡単に返され、波打ち際から砂浜へと上げられた。

 警察官らが船に乗り込み、内部を確認すると、船首側の内部には赤いハングルで、「8〜9月は船の事故防止対策月間だ」と書かれていた。しかし、他に船籍を特定できるものはなく、確認作業は約20分で終了。船は、県などが処分を行うことになっている。

 海上保安庁によると、昨年日本海沿岸などで見つかった木造の漂流・漂着船は過去最多の104件を記録し、35人の遺体が確認された。今年は、13日正午時点で96件、12人の遺体がすでに確認されている。北朝鮮からの漂流・漂着船は日本海で西からの季節風が強くなる冬場に増加する傾向があり、今年の96件は昨年同期を上回るペースだという。

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