運転手や内縁の夫役…地面師詐欺、綿密シナリオ

 大手住宅メーカー「積水ハウス」が東京都品川区の土地取引で約55億円の詐欺被害に遭った事件は、警視庁が、地面師グループの男女11人を偽造有印私文書行使などの容疑で逮捕し、その手口が明らかになってきた。運転手、内縁の夫、精巧な旅券――。詐欺のシナリオは綿密に計画されていた。リーダー格の男は海外に逃亡中で、同庁が行方を追っている。

 ◆「生活費欲しく」

 「本当の資産家のようだった」。昨年春、交渉の場に現れた羽毛田正美容疑者(63)と会った不動産関係者は、読売新聞の取材にそう話した。捜査関係者によると、羽毛田容疑者は当時、JR五反田駅近くの廃業旅館の敷地(約2000平方メートル)の所有者の元女将(おかみ)を装い、複数社と売却交渉を進めていた。交渉場所には高級車で乗りつけ、仲間の佐藤隆容疑者(67)が運転手役をしていたという。

 交渉に、「内縁の夫」を名乗る常世田吉弘容疑者(67)と、「相談役」のカミンスカス操容疑者(58)が同席したこともあった。常世田容疑者は「広い土地があっても仕方がないので売ることにした」と説明。羽毛田容疑者が質問の返答に窮すると、2人が助け舟を出した。

 羽毛田容疑者の実態は、大手生命保険会社の外交員。土日は警備員の仕事をすることもあった。数年前に工場を営む夫を亡くし、足立区の借家で暮らしていた。近所の住民によると、子どもが6人いるが、多くは親元を離れているという。

 過去に地面師詐欺に関与した記録はなく、秋葉紘子容疑者(74)から誘われ、加担したという。羽毛田容疑者は調べに対し、「子どもの将来が不安で、生活費が欲しかった」と供述した。元女将に成りすますための演技指導も受けたが、積水ハウスとの交渉では誕生日やえとを間違える場面もあったという。

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