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zoom RSS 近づく出所、不安に「文字も書けんやつ、出ても仕事ないよな」 官民協働刑務所ルポ

<<   作成日時 : 2018/10/31 21:42   >>

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周辺の木々が色づいてきた。官民協働刑務所「播磨社会復帰促進センター」(兵庫県加古川市)は静かな山あいにあるが、その日の駐車場は、さまざまな地域のナンバープレートが並んでいた。

 受付で民間の警備員が、面会に訪れた家族らに入館バッジを渡す。売店でスナック菓子を買う白髪の女性を見掛けた。仕切りのない特別面会室では、受刑者と菓子を食べながら話せるという。

 刑務官に付き添われ、廊下を歩く。清掃する受刑者らとすれ違った。

 「作業やめ!」

 刑務官の号令で受刑者が目線を下げて止まる。他者と目を合わせると、刺激になるので禁止。「作業中は私語も駄目。全員が単独室暮らし、集団でも孤独やと思います」と刑務官。

 作業室に入り、再び受刑者の中村健太(31)=仮名=と向き合った。取材を始めて3カ月がたつが、相変わらず表情が乏しい。家族のことを尋ねた。

 「母は1度来てくれました。でも、遠いからもう来ないでって断りました」。法廷で約20年ぶりに再会したという。父親の暴力が原因で、息子3人を置いて逃げた母。その後、暴力の矛先は中村に向いた。面会で母は「ごめんね」と言ってくれた。

 「許すとか、そんな感情はもうない。ただ、会えたのはうれしかった。母さん、老けてたけど」。絆を確かめたくて、手紙を書くようになったという。

 中学校すら通えず、読み書きがあまりできない。「意味も分からん。アホやからやと思ってたけど、最近は病気かもって思う」と視線を落とした。

 辞書をめくりながら、1画ずつ便箋に写していく。「文字も書けんやつ、出ても仕事ないよなって不安になる」。中村が出所後の話をするのは初めてだ。

 刑期は残り1年半。年齢を考えると、とび職や土木作業員に戻ることは難しい。「母さんは戻ってきてって言ってくれる。でも、ムショ帰りは迷惑かけるし、帰れないですよ」

 刑期を終えても罪は消えない。「誰にも迷惑かけず、一人で生きていくしかない。ちゃんとした仕事がほしい」。再び罪を犯さず、社会に溶け込めるかどうか。就労が重要な鍵を握っている。(敬称略)


【播磨社会復帰促進センター】受刑者の過剰収容の改善と経費削減を目的に、業務の一部を民間に委託する社会資本整備(PFI)方式で運営する。同様の官民運営は同センターのほか、山口、栃木、島根県に各1カ所ある。同センターは2007年10月、2番目に開所した。収容者は犯罪傾向が進んでいない男性の初犯者。社会復帰を支援するため個別処遇に重点が置かれ、専門家による更生プログラムがある。

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