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zoom RSS 酷暑、人手不足…2020年の東京オリンピックは「学徒動員」でなく、恩恵が偏らない大会にすべき

<<   作成日時 : 2018/07/30 19:00   >>

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連日の猛暑が続く東京。再来年に予定されている東京オリンピック・パラリンピックがこの時期の開催ということもあり、選手や観客の安全面を懸念する声が日に日に高まっている。さらに、大会期間中の交通機関の混雑緩和のため、時差出勤やボランティア休暇、ネットショッピングの抑制などの対策も報じられており、ネット上には“まるで戦時中だ“と揶揄する声もある。今回、夏季リオ大会、冬季平昌大会を現地取材した堀潤氏に、東京大会をめぐる昨今の情勢を語ってもらった。

ーーこのままだと、都内の大学生たちが、単位と引き換えに…みたいな感じになりそうな(笑)。

堀:学徒動員のような(笑)。流石にそこまで発展するとは思いたくありませんが、「もう開催は決まってるし、このムードに水を指しても…、みんなでなんとか頑張ろう」、と言わざるを得ない、そんな空気ができちゃっていますよね。

 戦時中、学生で特攻隊に志願した方にインタビューしたことを思い出します。「僕はアメリカの国力もわかっていたし、そんな戦争なんて馬鹿げていると思っていたけれど、始まったからには勝たないといけないと、志願したんです」と。確かに今、そういうマインドありますよね。

 ビジョンも見えず、無計画。競技場どうする、築地市場どうする、ロゴデザインどうする。ボランティアのユニフォームがダサい、なんていう問題もありました(笑)。2020年以降に開催が予定されているロサンゼルスやパリでは、コンパクトで新しいことをやろうと取り組みをはじめています。観光、民泊、輸送手段も含めて、費用を圧縮するチャレンジをしている。今度の東京大会のチャレンジを見てみると、冷房無しとか、ボランティアで回そうというチャレンジで、どこか精神論に行きがちですね。

 やっぱり、“お上のオリパラ“じゃないって思えるようにしたいですよね。“動員“ではなく、恩恵が偏らない大会に。

ーーもちろん、どの大会でも、国民や地域の人々がなんらかの負担をした部分があったでしょうし、何らトラブルが起きなかった、という大会も無かったのではないでしょうか。

堀:リオに関しては財政難で警備費がカットされたことによる治安の問題、ジカ熱の問題なども事前に指摘されていました。日本のメディアも女性アナウンサーではなく、男性を中心に回そうという雰囲気もありましたね。でも現地に行ってみると、市民の暖かい歓迎に感動を覚えました。どこに行っても「一緒に写真撮ろうよ」と言ってくれたり、日本人だとわかると、日本のことについて話をしてくれたり。一緒に地図を見ながら案内してくれた人もいましたし、歌ったりサンバを踊ったりしてくれた人もいました。

 平昌では深夜にバスが無くなると、市民が車を運転してホテルのあるエリアまで送迎してくれました。僕を乗せてくれた青年はIT系の会社で働いている人で、オリパラ期間中は仕事を休んでボランティアに入っていると言っていました。これほど多様な文化に触れ合える機会はないので、これからの人生に活かせるのではないかと、思い切って飛び込みましたと。車中で日本の話、韓国の政治の話をしましたよ。

 オリンピック・パラリンピックの醍醐味、コアな価値は選手たちの活躍や応援団同士のつながりの面白さもさることながら、やはり一般市民との交流なんだと思いました。

 このままだと、東京近郊に住んでいて、仕事も休めて、お金にも余裕があるという人しかボランティアに参加できないんじゃないか、という懸念があります。若い世代が人生の中に役立つ“気づき“に出会える機会なのに。

スポンサー収入をボランティアなどのサポートに
ーー子どもたちにとって、生で世界レベルの競技が見られる、様々な国の方と交流できるということは良い経験になるなと感じている人は多いと思いますが、自分はどうかと言われると、どうも前向きになれていない大人が多いのではないかと。

堀:平昌のパラバイアスロンの現場に、先生に連れられて地元の小中学生たちが見に来ていましたが、今の東京の夏の暑さからすると、日中の授業時間中に見にくのはやめましょうという話になるでしょうね。もっとも、マラソンは朝7時スタートと言っていますし、テレビ中継の時間との兼ね合いで、夜の遅い時間に行われる競技もあると思うので、子どもたちが競技を見るのは難しいのかもしれませんね。そもそも「コンパクト五輪」だと言われていたはずが、どんどん経費が膨らんで、経費削減で冷房費節約みたいな議論も出ていました。一体、誰のなんのための大会なんだろうと思います。

ーー1964年の東京大会が良かったから、という成功体験のようなものもあるのでしょうか。

堀:1964年の東京大会だって、通訳や専門職のボランティアの方にはきちんと日当を支払っていたんですよ。

 手話のスキルを持っている方に聞いた話ですが、手話は頭も手も疲れてきてしまうので、ある程度交代しながらでないと、長時間はできないそうです。だから2020年の東京大会でボランティアに入ってもらえませんかと言われたけれど、条件が合わず断ったと言っていました。

 やはり要件が厳しいんですよね。期間中は居てもらわないとダメとか。それって業務ですよね。ボランティアって、空いた時間に自発的に奉仕するものであって、無償のものという意味ではありません。だから有償のボランティアもあたりまえ。国境なき医師団とか、青年海外協力隊は有償ボランティアなんですよね。

 やはりボランティアのみなさんや市民の皆さんが、自分がオリパラにどういう風に関われるのか、目的意識をもって関わっていたと思います。その分、食事や、交通費、宿泊費に関しては、ある程度補助が出るし、そこは安心という声もありました。もちろん、バスの本数が少ないとか、食事に不満で途中で帰っていくボランティアもいましたし、不満の声もいっぱい聞きましたよ。でも、少なくとも東京に向けたボランティア募集要項に比べて、皆さんを支えるような仕組みが出来ていたなと感じます。

 オリンピック・パラリンピックを持続可能なものにするため、ロサンゼルス大会以降は商業化して、広告費が大事な運営の源になっていますけど、そもそも何のために持続させるのか、ということはもう一回考えたほうがいいですよね。このまま費用が嵩んでいけば、どこかで破綻する可能性だってあります。最近、パラリンピックの選手やサポート団体も困惑しています。ビジネスチャンスになるということで、今まで手弁当でやっていたところに大手企業や広告代理店が急に入ってきて、マネジメントどうする、広告どうするという動きに巻き込まれてしまっています。

 一方で、せっかく4000億円とも推定される過去最大規模のスポンサー収入があるわけですから、やっぱりボランティアなどの部分のサポートに予算を回してほしい。企業が儲かるとか、経済効果を期待するだけではなく、人々が新しい価値を創造するためのエンジンになる。そう思って喜んで参加できるような仕組みを整えてほしいですね。

■プロフィール
1977年生まれ。ジャーナリスト・キャスター。NPO法人「8bitNews」代表。立教大学卒業後の2001年、アナウンサーとしてNHK入局。岡山放送局、東京アナウンス室を経て2013 年4月、フリーに。現在、AbemaTV『AbemaPrime』(水曜レギュラー)などに出演中。

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