資格取得進まぬ「防犯設備士」

受験料補助打ち切り 県警


岐阜市で、民家の住人に指導する防犯設備士の資格を持った警察官(中央) 犯罪者の手口や防犯機器の専門的な知識を持ち、防犯対策を指導する「防犯設備士」の資格取得が県警内で進んでいない。県警は2009年に防犯を担当する警察官を中心に資格取得を勧め、これまでに28人が資格を取得した。しかし、翌年以降、受験料の補助が打ち切られたことで資格取得は停滞し、県内22署のうち、14署にしか配置できていないのが現状だ。泥棒の手口は巧妙化する一方で、各署への防犯設備士の配置は急務だ。(大沢奈穂)

 本巣市の大型ショッピングセンター内の貴金属店で今年1月、発生した窃盗事件。警備態勢が薄い深夜にガラス戸を割って侵入した手口で、アクセサリー約100点が盗まれた。

 防犯設備士の資格を持つ県警生活安全総務課の山本和弘・警部補(42)は事件後、再発を防ごうと、現場に指導のために出向いた。山本警部補は、〈1〉ガラスが割られた際のセンサーの反応〈2〉営業時間外の搬入経路の限定と防犯カメラを設置――などをショッピングセンターに助言した。

 防犯設備士になるには、防犯や防犯設備についての知識を問う筆記試験と、防犯設備の設計などを問う技能試験に合格しなくてはならない。山本警部補は「勉強して資格を取得したことで、侵入の手口や防犯機器の知識を頭に入れたうえで、アドバイスできるようになった」と手応えを感じている。以前なら「丈夫な鍵、窓をつけて」という簡単なアドバイスにとどまっていたという。

 県警は09年、防犯設備士の受験費用約4万円を全額負担し、警察官に取得を勧めた。それにより、資格を取得した警察官を県内22署に一人ずつ配置し、被害に遭った現場で指導にあたったほか、被害に遭いそうな危険箇所を見つけ、是正のアドバイスをしてきた。

 しかし、現在は、人事異動もあり、防犯設備士は8署で不在となっている。資格を持った署員は、他の署員へ指導にもあたれるため、県警としては全署に配置したいのが本音だ。

 ここ3年、減少傾向だった侵入盗は今年に入り、4月時点で前年同期比プラス110件となり、増加傾向に転じている。県警では県に対し、資格取得のための予算計上を要請する方針だが、県の財政事情も厳しい。県警生活安全総務課は「資格取得者が他の署員を教える場を増やし、知識の底上げを図りたい」としている。

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