高校新卒者の内定取り消し相次ぐ 学校も対応苦慮

東日本大震災で企業が被災した影響で、高校新卒者に対する内定取り消しが広まりつつある。失業保険などのセーフティーネットは採用後の被雇用者に限られる。生徒の安否確認が一段落した高校も対応に頭を悩ます。

 「『若い人は今後があるから』と言われた。被害が分かるので仕方がない」。23日、津波に襲われた気仙沼市の福祉施設から内定取り消しを伝えられた地元の小野寺愁君(18)は肩を落とす。
 中学の就職体験で福祉職に魅力を感じ、昨年10月に内定を得た。自動車の免許も取得中だった。避難所でボランティアに励みながら「福祉施設で経験を積み、将来は福祉を教える先生になるのが夢。他の土地で職探しするしかない」と考えている。
 会社と連絡が取れない内定者も多い。高校を卒業したばかりの気仙沼市の男性(18)は「地元の会社が津波で流されたので、多分、難しいのだろう」とうつむく。
 水産業を基幹産業とする気仙沼市は岩手県南から宮城県北までの沿岸・内陸部最大の雇用拠点。だが、食品加工会社や商業施設などが壊滅的な被害を受けた。
 気仙沼西高でも地元就職を決めた3年11人のうち、既に4人の内定が取り消された。佐々木常人進路指導部副部長(56)は「厳しい雇用情勢でやっと就職を決めたのに…。卒業すると学校の支援の手が届きにくい」と不安は尽きない。
 気仙沼公共職業安定所は25日までに173事業所から相談を受け、うち半分が廃業や休業の相談だった。失業手当は社員として6カ月以上の被保険者期間があることが条件で、内定を取り消された人への支援はない。
 内定をもらった仙台市沿岸の警備会社から連絡が来ないという気仙沼市の菅原敦史君(18)は「津波で友人も失った。復興のため役に立ちたい」と、社会人になることへの強い思いを語った。


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