ペンギンへ光反射させるいたずら、各地で頻発

 光るものを追うペンギンの習性を悪用し、腕時計や携帯電話に光を反射させてペンギンの反応を面白がる入園者のいたずらが、各地の動物園で相次いでいる。約15年前、テレビなどで紹介されたのを機に広まり、近年、インターネットの動画投稿サイトに公開されるなどして拡大したとみられる。各園は「ストレスで発育に影響が出かねない。まねをしないで」と呼びかけている。

 ペンギンは、反射した光などを感じて餌を追う習性がある。チョウなど、反射が少なくても動きのあるものには興味を示し、後を追うという。

 光を反射させるいたずらは、こうした習性を悪用。目の前の光を追ってキョロキョロと首を回したり、ペタペタと走ったりする様子を「かわいらしい」などと喜んで、いたずらが繰り返されるようになった。

 1994年頃にテレビで紹介されたことから、上野動物園(東京都)など各地で報告されるようになった。同園では当時、いたずらが一日中続き、警備員を張り付けるなどして対応した。関連性は定かではないが、神経質になった産卵期のケープペンギンが卵を抱かなくなったという。

 最近では、同園のほか、神戸市立須磨海浜水族園などでも、同様の行為が相次いでいる。旭川市旭山動物園(北海道)では、入園者がいたずらのために大きな鏡を持って訪れるケースもあった。

 30羽を飼育する大阪市天王寺動物園では昨年以降、頻繁にいたずらが確認されるようになった。職員の目を盗んでいたずらを繰り返す入園者もおり、同園は「警備員を常時張り付ける余裕はない」と困り果てる。

 ペンギンの飼育実態をまとめている日本動物園水族館協会ペンギン類別調整者の坂本和弘さん(49)は「ガラスをたたいて驚かせる行為がダメなのと同じように混乱やストレスを与えかねない。決していたずらをしないでほしい」としている。
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