博多港国際ターミナル

 韓国・釜山市と結ぶJR九州高速船の「ビートル」や、カメリアラインのフェリー「ニューかめりあ」など外国航路船が発着する。鉄筋コンクリート4階建てで、1993年供用開始。利用者数は年々増加し、2008年は約85万人に上った。福岡市は06年度、管理運営業務を指定管理者に移行。さらに09年度以降は、指定管理者が業務収入から毎年一定額の「利用料金」を市に納める運営方式に変更する。

福岡市の「博多港国際ターミナル」指定管理者 JR系JV選定が波紋 資金面の評価は次点

 ●総得点上回る「不自然」の声も
 福岡市港湾局が「博多港国際ターミナル」(博多区)を管理・運営する指定管理者について、市の第三セクター「博多港開発」から、JR九州の子会社などでつくる共同企業体(JV)に新年度に切り替えるとした決定が波紋を広げている。総合評価はJVが上回ったが、資金面の比較で、博多港開発が提示した条件が上だったとされることから「選定が不自然」の声がある。初の民間委託に期待が集まる中、「公共性を残した方がいい」との意見も出ている。
 港湾局は昨年暮れ、ターミナルの2009−13年度の指定管理者を、事業提案を審査する「公募型プロポーザル方式」で選定。公募には博多港開発、JR九州高速船とカメリアラインのJV、総合警備会社「にしけい」の計三者が参加した。
 指定管理者の選定委員は港湾局幹部2人、民間人3人で構成。「サービス向上と国際交流」「増収と経費縮減」など5項目を審査。500点満点の総得点方式で2回の評価をした結果、いずれもJVがトップだった。上位二者の点数は1次がJV=430点、博多港開発=362点。2次がJV=423点、博多港開発=389点だったという。
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 しかし、港湾局や複数の委員によると資金面の条件は「博多港開発の条件が上だった」という。
 具体的には、(1)ターミナルを改修する自己負担額(2)市に納める利用料金(3)(指定管理者になった場合の)乗降用の橋改修への投資−などで博多港開発がJVの条件より勝り、同社の方に高評価を付ける委員が多かったが、総得点方式によって指定管理者はJVに決定したという。
 この結果に、博多港開発は「長年の実績とノウハウもあり、残念」とする。港湾局は「委員の人選や選定作業は疑念を抱かれないよう、厳密公平に行った」と説明する。
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 「九州の海の玄関口」といえる同ターミナル。供用開始から15年間、管理・運営は市が博多港開発に委託。指定管理者方式が採用された2005年も、公募で同社がJR九州を破っている。
 だが、市民や議会から▽玄関口にふさわしい景観や利用者が混雑しない施設機能▽免税店を含むサービス▽外国人向けの案内−などが不十分との指摘が続いていた。
 今回、JVを高評価した民間委員は「三セクによる、漫然としたターミナル運営に不満を抱いていた。JVの提案は人の動線を整理する点など、民間ならではのサービス意欲が感じられた」。JR九州高速船も「ビートルを運営しており、相乗効果も発揮できる。『良いターミナルに』の夢を訴えた」と話している。
 ただ、行政も含めた港湾関係者には「重要な都市インフラである港の整備は公共性を担保しながら進めるべきだ」の考え方も根強い。景気に左右される民間手法でなく、市の三セクという安定性のある機関に任せるべきではとの意見だ。
 指定管理者の変更関連議案は2月定例市議会に提出される。

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