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zoom RSS 記者会見で"反省してない人"が使う常套句

<<   作成日時 : 2018/07/12 09:15   >>

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スキャンダルや不祥事のたびに開かれる記者会見。その目的は事態収拾のはずだが、会見する側の態度や発言によって、むしろ問題が“炎上”してしまうことも珍しくない。成否をわけるポイントはなにか。危機管理のプロで、その経験を小説『スキャンダル除染請負人』(プレジデント社)にまとめた田中優介氏は「記者会見では絶対口にしてはいけない4つのNGワードがある」という。その内容とは――。

■トップの失言が経営にダメージを与える

 現在は、あらゆる企業にとってスキャンダル(不祥事)に対する危機管理が必要不可欠な時代に突入しました。対応をひとつ間違えただけで、トップをはじめとする経営陣の辞任、消費者からの信頼やブランドの失墜、人材の離反、業績の悪化、株価の暴落、最悪の場合は倒産などに追い込まれることもあります。とりわけ現代のネット社会では、ひとたび“炎上”してしまうと、手の施しようがなくなるケースもあります。

 このほど上梓した『スキャンダル除染請負人』では、企業が不祥事(スキャンダル)に直面した際に取るべき危機管理対策をいくつかのケースごとに紹介しています。

 危機管理の生々しい現場を臨場感もって理解していただくため、橘沙希という架空の危機管理コンサルタントを主人公に据えた経済小説という形で執筆しました。取り上げたケースは、経営者の不倫スキャンダル、風評被害、顧客データ流出、自動ブレーキの誤作動クレームなど、いずれも近年頻発している問題であり、解決策は私たちが実際に用いたものをベースにしています。

 ここでは、その中から「経営者の不倫スキャンダル」のエピソードを選んで、“炎上しない記者会見”のやり方を解説します。

■“岸”という発想を持ち、誰に謝罪すべきかを考える

すがる表情の三波に、沙希はマスコミ対応の要点を意識的に厳しい口調で語った。
「第一に、嘘は絶対に言わないで下さい。新たな罪を犯すことになりますから。第二に、“岸”という発想を持って、誰に向かって謝罪すべきかを考えて下さい」
「……岸ですか? 」(第1章 不倫未遂の罪より引用、以下同)

 著名な女子サッカー選手である吉田茜とホテルで“密会”する姿を週刊誌に撮られてしまった製薬会社社長の三波。相談を受けた危機管理コンサルタントの橘沙希は、三波に対し、マスコミ対応の要諦を指導します。

 ここでいう「岸」とは、加害者と被害者という2つの岸を指します。

 ややもすると加害者が社長の三波、イメージダウンする吉田選手が被害者と考えがちですが、企業の危機管理という側面から見れば適切ではありません。

 この場合の加害者は三波社長と吉田選手、および彼女が所属するサッカーチームの監督やフロントであり、被害者は三波社長の夫人、そして日本中の主婦と考えるべきです。

なぜなら未遂に終わったとはいえ、三波が吉田選手と同宿していたことは事実であり、2人は日本中の主婦に嫌悪感や不安感を与えたと考えるべきだからです。

 したがって、三波社長が謝罪すべきなのは、吉田選手のファン、所属チームのメンバーや株主、取引先、自分の妻、そして日本中の主婦なのです。

 沙希のアドバイスにしたがい、記者会見の場で未遂とは言え不倫の意図があったことを包み隠さず認めた三波社長に対し、記者たちも彼の正直な人柄に好感を抱き始め、それ以上の追及をしないようになりました。後述するように、マスコミには「嘘を追いかける習性」があるからです。

■記者会見は論争の場ではない

 一方、同じ日に吉田茜選手が所属するチームが開いた記者会見は、広報担当者や検察出身の顧問弁護士が記者に対し名刺の提出を求めて入室制限したり、質問や会見時間を制限したりするなど、最初から対立ムードでした。

 さらに監督が高圧的な態度で、「吉田茜は、何もやましい事はしておりません。皆さん、勘違いしないで下さい! 」と不倫の事実を全否定します。

 しかし、これはマスコミにとって格好の餌食でした。なぜならマスコミは「嘘を追いかける習性」があるからです。

 「熊野さんは裁判には強い弁護士です。しかし、マスコミ対策はうまいとは言えません。特に、謝罪が必要な会見は。法廷で検察と闘うように、記者会見でもマスコミと闘ってしまうんです。依頼人を守るために、法廷では無理な主張もします。被害者を傷付けるような言葉が有効なケースもありますから。しかし、記者会見では逆効果になってしまいます。論争の場ではなく、許しを得るための解毒の場だからです」

 沙希が言うように、記者会見は論争の場ではありません。しかし、多くの場合、殺伐とした雰囲気になりがちです。

 「それにしても、誰が考えたんでしょうか?  あんな会見をやるなんて」

 沙希は笑いながら答えた。

 「誰がというよりも、人は誰でも危機に遭遇すると、二つのトウソウ本能に支配されるの。『闘う闘争本能』と『逃げる逃走本能』。今回は、監督も顧問弁護士も闘うタイプだから、そちらに支配されたんでしょ」

 「闘争」と「逃走」、どちらも正解ではありません。マスコミの本質、本当に謝罪すべき対象は誰なのかを冷静に考えましょう。

■記者会見でのNGワード「イ・ゴ・オ・シまい」

 記者会見にあたって、沙希は三波社長にもう1つアドバイスをします。

 謝罪会見では“解毒”という言葉を頭に置いて、解毒に徹して下さい。そのためには、次の言葉を絶対に使わないで下さい。遺憾・誤解・お騒がせし・知らなかった、の四つです。頭の字を一語ずつ繋げて“イ・ゴ・オ・シまい”と記憶して下さい。これを口にしたら、以後おしまいになると思って」

 「以後おしまい、ですか。確かに……、どれも他人事のような印象ですね。よく使っている会見や記事を目にしますが。肝に銘じておきます」

■「遺憾」「誤解」「お騒がせしました」「知らなかった」

 いずれも不祥事を起こした企業の記者会見で決まり文句のように使われているため、使うのが当然と思っている人が多いと思いますが、逆です。絶対に使うべきではありません。なぜなら、これらの言葉を使うと、心から反省しているようにはとられないからです。

 「遺憾」とは残念とか気の毒という意味です。従って、当事者ではなく、第三者が使う言葉なので、無責任な印象を与えてしまいます。

 「誤解」とは意味を取り違えること。従って、責任は言葉を発した人と受けた人の双方にあるということになってしまうので、反省の気持ちが足りない印象を与えます。

 「お騒がせしました」とは、問題を発生させたことではなく、発覚したことをわびているに過ぎません。その結果発生させたこと自体への後悔の念が伝わりません。あるいは、半ば報道したマスコミを責めているようにも聞こえてしまいます。

 「知らなかった」とは、報告が無かったまたは聞くことをしなかった時に起きる状態です。よって、管理・監督する立場の人間が使うと、無能もしくは職務怠慢という印象を与えるだけで、許しを得て信頼を回復することにつながりません。

 浮気をした亭主が、怒る奥さんに向かって、「遺憾に思っています」とか「誤解を与えてすみません」とか「お騒がせして申し訳ありません」と言ったら許してもらえるでしょうか。警備員が「防犯カメラが故障していることを知りませんでした」と言ったら許してもらえるでしょうか。

 こうした身近な例を置き換えてみると、この4つの言葉がいかに無力であり、弊害があるかをご理解いただけると思います。

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田中優介(たなか・ゆうすけ)
リスクヘッジ 社長
1987年東京都生まれ。明治大学法学部法律学科卒業。2010年セイコーウオッチに入社。お客様相談室、広報部など危機管理にまつわる部署にて従事した後、2014年退社。同年、リスクヘッジ入社。解説部長、教育事業本部長を経て、現在代表取締役社長。
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