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zoom RSS 仕事のできない人はだいたい数字に弱すぎる

<<   作成日時 : 2018/07/04 17:06   >>

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 「数字が苦手だ……」と悩む社会人は少なくありません。

 資料や会話の中に数字が出てくると拒否反応(数字アレルギー)が出てしまったり、いざ数字を使ってみようと思ってもその使い方がわからなかったり……。

 そもそも、数字が苦手な原因はなんでしょうか?  

 計算が苦手だからでしょうか?  

 学生時代に数学が苦手だったからでしょうか?  

 しかし、計算力を高めたり、数学を学び直したりするのは時間も労力もかかります。今さらそんな勉強したくないというのが、多くのビジネスパーソンの本音ではないでしょうか? 

安心してください。拙著『東大→JAXA→人気数学塾塾長が書いた 数に強くなる本 人生が変わる授業』でも触れていますが、仕事や生活のうえで数字に強くなるためには、高い計算力は必要ありません。また、数学ができるかどうかも関係ありません。 

■「数に強い人」にある3つの条件

 私は「数に強い人」には3つの条件があると考えています。順に説明しましょう。

 (1)数字を比べることができる

 言わずもがなですが、数字は非常に強い説得力を持っています。 

 ではなぜ数字には強いメッセージ力があるのでしょうか?  それは、数字を使えば厳密に比べることができるからです。自宅の床面積、道路を走る乗用車の速さ、体重等々、雰囲気や印象ではほとんど違いがわからない場合でも、数字はそのわずかな違いを教えてくれます。ただし、数字を正しく比べるためには、分数、割合や比、単位量当たりの量についての理解は必要です。

 (2)数字を作ることができる

 数に強い人は、8ケタとか10ケタとかの数字が並んだ資料をいちべつしただけで、資料の意味を理解したり、間違いを指摘できたりします。なぜそんなことができるのでしょうか?  やはり超人的な暗算能力の持ち主なのでしょうか?  そうではありません。数に強い人は大きな数を瞬時にとらえるテクニックを知っているのです。そして1ケタ×1ケタ程度の簡単な概算をしているだけです。

 多くの現場では細かい誤差は気にせず大まかな値をざっと概算する力が求められます。なぜならビジネスパーソンはいつもスピードを要求されるからです。

 さらに、自ら数字を作り、説得力を高めるためには定量化の技術も欠かせません。定量化とは質的なものに数値を与えることを言います。

 (3)数字の意味を知っている

 数字に限らず、人は意味のわからないものは嫌いです。逆に意味のわかるものには自然と興味を引かれるものでしょう。数字アレルギーの人が数字を嫌うのは、そもそも数字の意味がわからないからではないでしょうか? 

 知識は焚き火に似ていると私は常々思っています。キャンプファイヤーをやるとき、最初の火を起こすのは少々骨が折れますが、一度火がついてしまえばその火を大きくしていくのはそう難しいことではありません。

 数字の知識も同じです。いろいろな分野について「火種」になりうる基本の数字を知識として持っていれば、数字の知識がどんどん広がります。そうなれば数字に興味を持つことができて、数字が言葉よりも雄弁に語りかけてくるメッセージを受け取れるようになります。

 もちろん、そうした数字の知識は数字を比べようとする際にも役立ちます。「数に強い人」は、自分の専門分野はもちろん、専門外のさまざまな分野についても基本となる数字の意味を知っているものです。

■「誤差」を理解する

 特に、「数を作る力」に必要な「概算」と「大きな数のとらえ方」について詳しくお話したいと思います。まずは「誤差」を理解しましょう。

 よく知られた小話をひとつ紹介させてください。

 ある博物館の警備員は、訪れた人に

 「ここの恐竜の化石はどれくらい古いものなのですか?」

 と聞かれました。すると警備員は

 「8000万と3年前(80,000,003年前)のものです」

 と答えます。

 「なぜそんなに細かくわかるのですか?」

 「だって、私が3年前にここの仕事に入った時、この骨格は8000万年前のものでしたから」

 もちろん警備員が答えた端数の「3」には何の意味もありません。

 出土した化石の年代を知るには、化石や出土した地層に含まれる放射性同位体の量を測定するいわゆる「放射年代測定法」を中心にいくつかの方法を複合的に組み合わせて行いますが、その結果には必ず測定誤差が含まれます。これは周知の事実であるため、右の小話で警備員の答えた端数の「3」が誰にとってもバカバカしく感じられるわけです。

 いわゆる誤差には、このような測定の際に生じる測定誤差のほかに、計算の途中で生じてしまう計算誤差や統計的処理で生じる統計誤差(標準誤差)などがあります。

 光速のように値そのものが厳密に定義されていたり、円周率のように定義によって値が定まったりする場合を除き、世の中のすべての数値は誤差を含んでいると言っても過言ではありません。

 次に理解しておきたいのが「有効数字と科学的表記法」です。

 測定値や計算値などにおいて信頼できる数字のことを有効数字といい、有効数字のケタ数を有効ケタ数といいます。数値が小数点以下まで続く場合は、有効ケタ数がわかりやすいのであまり問題にならないのですが、「8000万年前の化石」のように整数で与えられた数値はその有効ケタ数がわかりづらいという欠点があります。そこで理系の世界では8000万=80,000,000(0が7個)のことをその有効ケタ数に応じて

8×10の7乗  (有効数字1ケタ)
8.0×10の7乗 (有効数字2ケタ)
8.00×10の7乗(有効数字3ケタ)
 のように表します。このような表記を科学的表記法といいます。

 一般に「m×10のn乗 」の形で表される科学的表記法において、mのケタ数が有効数字のケタ数を表します。

 この表し方は、有効数字のケタ数がわかるだけでなく、特に大きな数字の場合には10nのnによって全体が何ケタの数であるかもわかるので、慣れると大変便利です。

 また、エクセルや関数電卓で計算結果のケタ数が多いとき、あるいは財務省などが発表している統計資料などにおいて「1.23E+8」のような表記を見たことはありませんか?  ここで「E+8」は「10の8乗 」という意味です。すなわち

1.23E+8=1.23×10の8乗 =123,000,000(1億2300万)
 です。

 有効数字の表し方や取り扱いについて、文系の方はあまりなじみがないかもしれません。実際、ビジネスや日常生活において誤差の程度を考慮したうえで有効数字のケタ数を意識するシーンはそんなに多くないでしょう。ビジネスや実生活で重要なのは、それよりも、今行われている議論の中ではどれくらいのケタ数が必要なのか、どれくらいの精度が求められているのかを判断できるようになることです。その場に応じて言わば「最適ケタ数」を瞬時に弾き出し、その数字を使って概算ができることの意味は小さくありません。

■ケタさえ間違わなければ構わない

 経済学者のケインズは

 「私は正確に間違うよりも、むしろ漠然と正しくありたい」

 と言いました。また東京大学名誉教授の畑村洋太郎先生もベストセラーとなった『数に強くなる』(岩波新書)の中で、

 「倍・半分は許される。ケタ違いはいけない」

 と書かれています。特に基準や知識を持ち合わせていないトピックスについて、細かい数字がわからないからと言って尻込みするくらいになら、「ケタさえ間違わなければ構わない」と腹を据えて、概要をとらえられるほうがずっといいとおっしゃっているわけです。

 大胆に言ってしまえば未知なる世界の数字を見積もる際の「最適ケタ数」は1ケタです。

 たとえば、これからワインに関するビジネスを始めるかどうか検討するために、ざっと一世帯あたりのワインの年間購入量(単位=ml)を見積もりたいとしましょう。

 ワインボトルの容量はふつう750mlですが、今、最適ケタ数は1ケタなので、ワインボトル1本当たりの容量は800ml(8.0×10の2乗・ml)とします。

 次に1つの世帯が1年で購入するワインの本数を考えましょう。毎月1本買うとすれば年間で12本ですが、レストランでは飲むけれど家ではワインは買わないという世帯やそもそもアルコールの類を一切買わないという世帯も少なからずあるでしょうから、ここは(適当に)年間5本ということにしてみましょう。そうなると、1世帯当たりのワインの購入量は

 800×5=4000(ml)

 と予想されます。

 ちなみに、財務省の家計調査(平成26〜28年平均)によると、全国平均は3344mlなので4000mlという見積もりは「ケタ違い」ではありません。また、もしワインボトル1本当たりの容量を知らなくても、1000ml程度であることは予想がつくでしょう。その場合は

 1000×5=5000(ml)

 ですが、やはり「ケタ違い」はしていないのでこれも良い見積もりと言えます。

■数字を作る醍醐味

 もちろんこれからワインに関連するビジネスを本格的に始める人の場合は、今後さまざまな統計資料を詳しく調べ、ワイン購買に関するマーケティングを正しく行う必要があります。でも、議論・検討の入口で「1世帯当たりの年間ワイン購入料は数千ml」という見積もりが1〜2分で立てられることこそが最適ケタ数1ケタの概算を行って数字を作る醍醐味です。

 ケタの多い数を表すときは3ケタごとにコンマ(,)をつけます。これは英語がthousand(1000)、million(100万)、billion(10億)、trillion(1兆)、quadrillion(1000兆)と3ケタごとに呼称を変えるからです。ちなみに「bi-」「tri-」「quad-」はそれぞれ「2つ」「3つ」「4つ」を表す接頭辞です 。

 一方、日本では万、億、兆と4ケタごとに呼称を変えるので、コンマ表記を読みづらく感じている方もいらっしゃるかもしれません。コンマの付いたケタの多い数を素早く読むコツはコンマ2つ(10の6乗:0が6個)を100万と覚えてしまうことです。

 そしてコンマごとに100万、10億、1兆と呼称を変えながら100→10→1と数詞につく数字が1ケタずつ小さくなっていくことを知っていれば、「一、十、百、千、万……」と指折り数える必要はなくなります。また100万の100万倍(10の6乗×10の6乗=10の12乗)が1兆であると記憶するのも有効です。そうすれば、コンマ4つ(0が12個)で1兆とすぐわかります。

 数詞を用いて数を表す方法のことを命数法といいますが、西洋の命数法には大きく分けてshort scaleと呼ばれるものと、long scaleと呼ばれるものの2種類があります。現在英語圏では3ケタごとに呼称が変わるshort scaleが主流です。ただし、イギリスでは6ケタごとに呼称を変えるlong scaleが使われていた時期もありました。そのため、今でもイギリスではbillionが1兆を表すこともあります 。

■大きな数の大きさを実感する

 ところで、大きな数の大きさを実感することは決して簡単ではありません。そこで、ここでは100万という数の大きさを実感してみましょう。

 100万円の札束。実際には見たことがなくても、テレビドラマなどでは目にしたことがあるでしょう。あの100万円の札束の厚さは約1cmです。

 では、もし1万円札が100万枚あったとしたら(金額にすると100億円)厚さはどれくらいになるでしょう?  100枚で1cmですから、100万枚では

1,000,000÷100=10,000(cm)=100(m)
[科学的表記では、10の6乗÷10の2乗=10の4乗(cm)=10の2乗(m)]
 になりますね。ビルの1階分の高さはおよそ3mですから、100mはだいたい33階建てのビルの高さに相当します。

 さらにイメージを膨らませるために確率でも考えてみましょう。100万枚の1万円札(100億円分の1万円札)の中に1枚だけ偽札を紛れ込ませます。100万分の1の確率というのは、33階建ての高さに積み上げられた1万円札の中からたった1枚だけを適当に引き抜いたらそれがたまたま偽札である確率です。こちらのほうが100万という数の大きさを実感できるかもしれません。

 ちなみにジャンボ宝くじの1等が当たる確率はおよそ1000万分の1です。

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