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zoom RSS 新潟・岡山の女児殺害で考える「性犯罪者にGPS装着」の必要性

<<   作成日時 : 2018/06/05 19:01   >>

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鬼畜から市民を守る唯一の方法
 性犯罪者――いや、敢えて「鬼畜」と呼ぼう――の再犯による重大事件が引き起こされた。我々は何度、同じ過ちを繰り返せば気づくのだろうか。新潟県警は5月14日、死体遺棄と死体損壊容疑で会社員、小林遼(はるか)容疑者(23)を、岡山県警は30日に殺人の疑いで勝田州彦(くにひこ)受刑者(39)を逮捕した。

 ***

 小林遼容疑者は7歳の女児を、勝田受刑者は9歳の女児を殺害した。これだけでも鬼畜の所業だが、2人は幼女や少女に対して悪質な暴行、わいせつ事件などを繰り返してきた。彼らのおぞましい犯歴を振り返っておく。

 まずは小林遼容疑者だ。「週刊新潮」の特集記事「『23歳電気工事士』が刻んだ性的倒錯の経歴」(2018年5月24日号)から「山形でも獲物を物色!? 『児童ポルノ』もあった犯歴ファイル『ロボコン系』だった青春時代」の一部を引用しよう。

《実は、小林容疑者にはまじめな勤務態度とは真逆の顔があった。

「彼はこれまでに何回か検挙され、1月末には児童ポルノで書類送検されました。新潟のほか山形でも、児童がらみで摘発されていて、つい先月も別の子への青少年健全育成条例違反で書類送検されたばかりです」

 捜査関係者はそう耳打ちする》

 次は勝田州彦受刑者。この男に対する初めての報道は2000年3月に遡る。同月14日付の読売新聞の紙面に「通り魔暴行の男を逮捕 明石で女児殴った疑い 別の十数件関連追及/兵庫県警」の記事が掲載された。

最初の事件は執行猶予
 記事の要点を、以下に列挙させていただく。

▽兵庫県明石市内の路上で、下校途中の小5女児(11歳)に自転車で近づいてきた男が腹部を殴って逃走した。

▽通報と同じ銀色の自転車に乗った同県加古川市平岡町新在家の無職・勝田州彦容疑者(当時21)を、警察署員が職務質問。任意同行し追及したところ犯行を認めた。

▽明石市内では、99年5月から00年2月にかけ、下校途中の小学校高学年の女児らが、銀色の自転車に乗った若い男に頭などを殴られたりする通り魔の暴行事件が10件以上発生しており、明石署が関連を調べている。

 NHKが18年5月に報じた「岡山・小3女児殺害の容疑者 過去にも女の子狙った事件繰り返す」によると、勝田受刑者は取り調べに対し、「女の子をなぐっておびえる顔を見るのが楽しくてやった」などと容疑を認め、「同じような犯行をおよそ70件繰り返した」と供述していたという。

 だが裁判では「保護観察付き執行猶予判決」が確定。勝田受刑者は精神科に通院する。投薬治療を受けるが、「途中でやめた」という(読売新聞:18年5月30日付「少女標的 特異な執着 小3殺害容疑者 公判で指摘 類似事件で3回逮捕」)。

 そして勝田受刑者は04年、岡山県津山市で小3(9歳)の女児を殺害する。捜査は難航し、迷宮入りも囁かれる中、勝田受刑者は5年後(09年)、別の事件で逮捕され、実刑判決を受け服役する。

効果ゼロの処遇プログラム
 09年12月、読売新聞は同月7日付けの朝刊で「路上で小1殴った容疑で30歳男を逮捕 余罪も供述/兵庫」と報じた。やはり要点を引用しよう。

▽兵庫県警などは09年12月6日、同県加古川市平岡町新在家、派遣社員・勝田州彦容疑者(当時30)を傷害容疑で逮捕。捜査関係者によると容疑を認めており、「10人ぐらい子どもを殴った」などと供述しているという。

▽勝田容疑者は姫路市網干区興浜の路上で、遊んでいた女児の腹部を素手で殴り、肝臓から出血させるなど6か月の重傷を負わせた疑い。勝田容疑者は当時、現場近くのショッピングセンターで警備員をしていた。同市内や近隣市町では08年6月頃から女子高生や小学生女児が下校中などに男に腹部を殴られる事件が相次いでおり、県警は関連を調べる。

 この時点では報道されなかったが、この事件で勝田受刑者は少女の腹をドライバーで突いていることも明らかになっている。後の殺人未遂事件との関連が重要となるわけだが、まずは先に進もう。翌10年、神戸地裁姫路支部は懲役4年の実刑判決を下す。

 勝田受刑者は、法務省の性犯罪者処遇プログラムを受講するなどしていたが、これも全く効果がなかった。15年5月、時事通信は「中3女子刺傷、36歳男逮捕=殺人未遂容疑-兵庫県警」と報じる。

自分の腹部を刺して興奮
 この時事通信の記事も、要点を列挙しよう。

▽兵庫県姫路市で帰宅途中の中3女子(14歳)が男に刺され重傷を負った事件で、県警捜査1課などは5月19日、殺人未遂容疑で同県加古川市平岡町新在家、無職・勝田州彦容疑者(当時36)を逮捕した。

▽勝田容疑者は「持っていた刃物で腹部を数回刺したことは間違いない」と供述する一方、「殺すつもりはなかった」と殺意を否定しているという

▽同課は犯人が自転車に乗っていたことから、周辺の防犯カメラの映像を調べるなどして、勝田容疑者を割り出したという。容疑者と女子生徒は面識がなく、同課などは今後、動機などを詳しく調べる。

 今度はドライバーではなく刃物だった。遅きに失したと言うべきだが、この事件の裁判では、勝田受刑者の異常性も明らかにされる。勝田受刑者の一連の犯行の“原点”は、中学3年生の時、家庭内のストレスなどから自分の腹を刺す自傷行為を繰り返していたことにあった。

 高校生になると、アニメに登場する少女への興味が加わる。そして自分の腹部を刃物で刺してシャツが血に染まる様子を眺め、アニメの少女が同じように流血する姿を想像して興奮するという性癖を持つに至る。

 自分の腹部を刺し続けたため入院。医師から自傷行為を止めるよう説得されると、「ならば代わりに実際の少女の腹部を刺したい」と願う。

日本に存在しないGPS監視
 時事通信は、この時の裁判を次のように報じている。

《弁護側は、この性癖は学校でのいじめや家庭の厳しいしつけで生じたと主張したが、一審判決は現実の少女に危害を加えたいと思うようになったのは少女が登場するアニメなどに強い関心を持った高校時代より後だと指摘。いじめやしつけが原因になったのは自傷のみだと判断した。(略)一審が懲役12年、二審大阪高裁は懲役10年を言い渡した》(時事通信18年5月30日付「『腹部から流血』少女に執着=3年前の事件、判決指摘-岡山女児殺害・勝田容疑者」)

 小林容疑者であっても勝田受刑者であっても、最初の犯行が発覚した際、再犯を防止する強い対応策が実施されていれば、幼い命が無残にも失われることはなかった。誰でも、そう思うに違いない。そして海外の対応策に詳しい方なら、「なぜ日本で性犯罪者のGPS監視が行われないのか」と改めて憤りを覚えるだろう。

 法務省法務総合研究所が2011年にまとめたレポートのタイトルは「諸外国における位置情報確認制度に関する研究 ―フランス,ドイツ,スウェーデン,英国, カナダ,米国,韓国―」とある。つまり、この7か国がGPSなど何らかの形で「犯罪者の位置情報を把握している」状況にあるわけだ。

 読売新聞は09年6月1日付の東京夕刊で「性犯罪仮釈放者にGPS 法務省検討 被害者期待 保護観察官『信頼に影響』」の記事を掲載した。

GPS監視で韓国は再犯率が著しく低下
 この記事で、海外の状況を紹介している部分だけを引用させてもらおう。

《現在、韓国や米国の半分以上の州では、性犯罪の常習性がある仮釈放者らにGPS付きの足輪などを装着させ、行動を監視している。米国では刑期を終えた後も一生付けさせる州があるという。(略)英国も、破壊しない限り外れない発信装置を腕や足に装着させていた。同省はこの3か国に加え、フランス、ドイツ、カナダ、スウェーデンなど、監視制度がある国に担当者を派遣し、現状や効果などを研究する》

 日本でも有名なのは、韓国の事例だろう。07年に「位置追跡電子装置装着法」が成立。現在は性犯罪者犯に限らず、殺人や強盗犯にも適用が拡大されているが、いずれにしても完全防水の“GPS付き足輪”の装着を義務づけたものだ。

 06年に執行猶予中の性犯罪者によって小学生が強姦され、殺害されたという事件が発生したことが大きな影響を与えたようだ。韓国の朝鮮日報は07年4月29日「【コラム】これ以上『人の顔をしたケダモノ』を放置するな」の記事を掲載している。

 驚くのは、再犯率の低下だ。04年から08年まで、性暴行犯罪者の再犯率は14.1%だったのに対し、制度施行後の09年から14年までは1.7%と激減している。

日本では根強い“アレルギー”反応
 こうした動きを受け、例えば宮城県は11年、女性や13歳未満の子どもへの強姦などで懲役、禁錮刑を受けた者にGPSの携帯を義務づける条例の検討を開始した。だが仙台弁護士会長が「人権保障上看過できない重大な問題を有する」と反対を表明したほか、当時の菅直人(71)内閣で中野寛成・国家公安委員長(77)も慎重姿勢を示した。

 逆に大阪府知事(当時)・橋下徹氏(48)は同種条例の検討を表明し、宮城県知事・村井嘉浩氏(57)が「大変心強い」と歓迎した。だが、宮城県も大阪府も現在までGPS条例は施行されていない。

 性犯罪対策という文脈ではないが、16年には神奈川県相模原市の障害者19人刺殺事件を受けて、自民党の山東昭子・参議院議員(76)が「犯罪予告者にもGPSを埋め込むことを検討すべき」と発言。こちらもネット上などで相当な反対論が巻き起こった。

 話を戻すと、まだまだ日本では「性犯罪対策としてGPS監視を活用」するという手法には、少なからぬ“アレルギー反応”があるようだ。

 しかしながら、またも同じ悲劇が繰り返されるという状況に、さすがに世論の風向きも変わっていくかもしれない。専門家からも、GPS監視の検討を訴える声が上がりはじめている。

更生の自信がない性犯罪者
 刑事法学が専門の常盤大学元学長・諸澤英道氏(76)は「週刊新潮」の取材に対し、アメリカや韓国で導入されている性犯罪常習者のGPS監視に賛意を示している。

「GPSを無理やりつけるのではなく、GPSをつけることで犯罪者の側に釈放が早くなるなどのメリットがあって本人が了承すれば、人権問題にもなりません。現在、出所した性犯罪者の規制がまったくないので、GPSは使いやすい方法だと思います。ただ日本でこうした議論、動きが鈍いのは、監視社会を好まず、疑わしきは罰せずという意識が強いからでしょう」(「週刊新潮」5月24日号「なぜ警察は『性犯罪』常習者を野放しにしたのか」)。

 確かに性犯罪者といえども、GPSを装着する必要のない、つまりは更生可能なケースも存在するのだろう。しかし、だからといって、小林容疑者や勝田受刑者にGPSを着ける必要がないという理屈にはならないはずだ。

 04年に奈良小1女児殺害事件を引き起こし、13年に死刑が執行された小林薫(犯行当時36歳)も事件前、幼児に対する強制わいせつ事件を引き起こしていた。そして小林は05年の初公判で「反省の気持ちも更生する自信もない」と発言している。

 今度の2つの事件を受けて、性犯罪者にもGPSを装着することを本格的に議論する時が来ているのではないか。

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