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zoom RSS トランプ政権が引き離した移民親子、DNA鑑定で再会できるか

<<   作成日時 : 2018/06/28 22:24   >>

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2000人以上の子どもが親と離れて収容、関係を特定できる?
 トランプ米大統領の移民親子引き離し政策が、大きな批判を浴びている。これはメキシコ国境を越えて米国に不法入国した移民の親子を引き離して収容する措置で、現在、2000人以上の子どもたちが少なくとも16の州にあるシェルターに預けられている。なかには、わずか1〜2歳の幼い子どもまでいるという。

ギャラリー:100年前の米国移民たち、歴史は繰り返す 写真14点

 トランプ氏は最近になって引き離し政策の撤回を表明する一方で、不法移民を司法プロセスなしで国外退去させると発言するなど、事態がすぐさま収束する兆しはない。

 引き離しが撤回されたとして、次に浮上するのは、物心もついていないような子どもたちを、どうやって親と再会させるかという課題だ。これに対し、DNA鑑定で支援しようと、米国の複数の民間DNA検査会社が協力を申し出ている。マイヘリテージ社が5000本の検査キットを無料で寄付すると表明したほか、23アンド・ミー社も議員の呼びかけを受けて協力を申し出た。

 しかし、この方法に懸念を示す専門家もいる。「DNAデータベースを作成しようという提案は、たとえ善意によるものであったとしても、すべて慎重に対応すべきだと思います」と、米カリフォルニア大学デービス校の法学部教授エリザベス・ジョー氏は語る。

 プライバシーの保護から、検査の実施方法、そもそも本当に親子探しにDNA検査が必要なのかといった疑問まで、専門家に話を聞いた。

DNA鑑定とは?どれくらい正確?
 人の遺伝子パターンは、生物学上の母親と父親のDNAが混じりあってできている。つまり、体内の遺伝子は全て、どちらかの親から受け継いだものだ。

 移民親子を助けるためには、親と子どもたち全員が遺伝物質のサンプルを提出しなければならない。23アンド・ミー社の検査ではチューブに唾液を入れ、マイヘリテージ社のキットは頬の内側をこすって粘膜を採取する。ナショナル ジオグラフィックのDNA検査サービス「ジェノグラフィック・プロジェクト」で主任科学者を務めるミゲール・ヴィラー氏によると、検査会社はこの遺伝物質を使って、30億もの塩基対で構成されるヒトゲノムのうちおよそ70万塩基対を解析する。

 祖先をたどることを目的とした標準的な検査では、個人の遺伝子を調べて、DNAのなかに様々な民族集団と一致するマーカーが繰り返し並んでいる領域を特定する。ただし、この結果は独立機関によって検証されるわけでもなく、検査会社も検査の標準化に同意していないと、米タフツ大学教授のシェルドン・クリムスキー氏は指摘する。会社によって検査結果が異なるという報告も多い。

 だが、祖先探しと違って、直接的な血縁関係の場合はかなりの高精度で特定できるようになっている。やり方は複数あるが、ここでは、個人のDNAを直接比較する鑑定法が採用される可能性が高い。検査結果がデータベースにアップロードされ、膨大なデータの中から似たような塩基配列の持ち主を検索する。親子関係が認められた場合、親は連絡を受け、引き裂かれた子どもとの再会を果たす。

 サンプルが正しく採取されれば、およそ99.9%の正確さで親子関係を特定可能だと、ヴィラー氏は言う。「科学の観点で言えば、可能だと思います」。だが、実際に実施するとなると、様々な問題が持ち上がる。

プライバシーや同意の問題は?
 まず、検査を行う前に本人の同意をどうやって得るかが問題となる。未成年者の場合、個人情報保護法により、サンプル採取にはそれぞれの子どもに任命された法的保護者か代理人の同意が必要だが、今回の場合それは明らかに無理な話だ。成人の場合は、同意があったとしても、彼らは現在移民として拘束中の身であるため、本人の完全な自由意志による同意とは言いにくいと、米ジョンズ・ホプキンス大学マキューシック・ネイサンズ遺伝医学研究所のエイダ・ハモッシュ氏は指摘する。

 さらに、DNAを提出することの重大さをどうやって理解させるかという問題もある。

 ジョンズ・ホプキンス・ベルマン生物倫理研究所の准教授デボラ・マシューズ氏は言う。「このサービスを受ける人の多くは、英語を話しません。また、この検査が厳密にどういうものであるかを理解するだけの教育も受けていません」

 現在の米国の法律では、遺伝子データがいったん検査会社のデータベースにアップロードされてしまうと、裁判所を通して警察もその情報を使うことができる。

「合法の裁判所命令や召喚状を持っていれば、警察もデータベースへアクセスできるのです」と、マシューズ氏。最近では、ゴールデン・ステート・キラーと呼ばれる連続殺人犯が、DNAデータベースを使って突き止められ、逮捕にいたった事例がある。意図的にしろそうでないにしろ、自分の遺伝子情報を提出すれば、自分や血縁者を犯罪捜査の対象にしてしまうということもありうる。

「あなたのDNAは、あなただけが持っているわけではありません。程度の違いこそあれ、全ての血縁者には共通するDNAがあるのです」

 ここではっきりさせておきたいのは、ゴールデン・ステート・キラーの捜査では、「GEDマッチ」と呼ばれる誰でもアクセス可能なデータベースが使われたということだ。一方、23アンド・ミーもマイヘリテージも、プライベートのデータベースである。また、両社ともに個人情報を守ることの必要性は認識し、対応策に取り組んでいる。

実際にどうやって検査を実施するのか
 プライバシーの保護以上に難しいのは、実際にどうやって検査を実施するかという問題だと、クリムスキー氏は言う。「途方もなく大変な作業になります。全ての大人と子どものDNAプロファイルを集め、細心の注意を払って比較しなければなりません」

 通常の顧客を後回しにしてこれらのサンプルを全て最優先にしなければ、作業が終わるまでに何週間もかかってしまうだろうと、ヴィラー氏は懸念する。複数の会社が支援を申し出ていることも、状況を複雑にしかねない。会社によって解析する遺伝子の領域が少しずつ異なり、結果に矛盾が生じる恐れがあるためだ。

 これらすべての細かい作業を行うには、膨大な時間を必要とする。だが、離れ離れになった家族には、のんびり待っている余裕はない。ハモッシュ氏は言う。「子どもたちは、1日でも待たせられません。日が経てば経つほど、一生癒えないかもしれない心の傷を抱えてしまいます」

そもそも必要な検査なのか
 家族が再会を果たしたとしても、DNA検査が思いもよらない結果を招くことになりかねない。たとえば、育ててくれた親が実の親ではなかったことが判明してしまうケースが出てくることはおそらく避けられないだろうと、ハモッシュ氏は言う。「幼い子どもたちや父親、母親にそんな仕打ちをする理由はどこにもありません」

 クリムスキー氏も、今のこの状況で「本当に必要があるのでしょうか」と疑問視する。ほとんどの子どもたちは親の名前を言えるくらいの年齢で、家族の居場所が正確に記録されてさえいれば再会は実現可能だ。だが一方で、政府の対応は混乱をきたしており、幼児の場合はDNA鑑定だけが唯一の方法となる可能性もある。

 その場合でも、マシューズ氏は「どうしようもなく弱い立場に置かれた無力な人々を保護するために、配慮のあるガイドラインを設ける必要があります」と指摘する。「ここまで弱い立場に追い込まれた人々というのも、他にそうはいないでしょう」。

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