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<<   作成日時 : 2018/06/25 21:30   >>

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使えないロボットはもういらない。できるロボットを世に送り出すvol.3

最近、ホテルの受付をするロボットや家庭用の人型ロボットが話題になっています。そうした報道などを目にすると、日本のロボット技術は世界をリードしているように思えます。しかし、実態はまったく逆だといいます。日本のロボット開発は圧倒的に遅れているというのです。

◇私自身がスタートアップを立ち上げ、チャレンジ中!!

私は、昨年の10月に、SEQSENSE株式会社というスタートアップを立ち上げました。ロボット開発の研究費を支援してくれていた経産省のNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)プロジェクトに研究の実用化を迫られ、自分でマーケットを拓くしかないと思ったからです。

ところが、さんざんプレゼンして回っても、立ち上げ時には一銭のファンドマネーも得られませんでした。事態が好転したのは、お金がなくてもまず会社組織を作り、ロボットのプロトタイプを作って実演してみせてからです。このロボットは、機体の各種センサーによって高精度の三次元地図を作り、ロボット自身が自分の位置を把握しながら自ら移動し、その間の情報は、例えば警備室などで待機している人がモニターで確認できる仕組みのロボットです。

実は、こうした自律移動型ロボットを使ってデリバリーサービスをしようとしている人は世界中にいます。しかし、屋外や初めての場所に行くときの不確定要素に対応する機能や、道交法をクリアすることを考えると、実用化のハードルはとても高くなります。逆に、私有地内で、移動範囲も最初からわかっているという条件であれば、ハードルはグッと低くなります。

例えば、このロボットが1回出動するごとの失敗率を1割程度にできたとしましょう。9割の稼働成功率であれば、大学での実験としては成功の部類に入ります。

しかし、実用で1日3回稼働させると、1ヵ月で100回。その間に10回失敗してトラブルが起こると、3日に1回はメンテナンスに出動することになります。このロボットが100台売れたら、1000台売れたら…。これでは、会社がもちません。ロボットを製品と考える以上、失敗率は1万回に1回以下程度に抑える必要があります。そのためには、ロボット自体の性能を上げるだけでなく、一定の空間での稼働など、使用の条件も含めて考えなくてはなりません。エラーレートを抑えることを前提に、総合的に稼働方法を組立てることが商用につながるのです。その意味で、ハードルを下げられると判断したのが警備ロボットでした。

さらに、様々な調査により、警備の業界は深刻な人手不足に陥っていることがわかりました。就職1人に対して、求人が15人ある現状で、2020年の東京オリンピックには、2万人の警備員が不足するといわれています。

そうしたニーズにも応えられるのです。ロボット展で発表した際の警備業界の注目は大きく、すると、金融業界も反応し、ファンドマネーが集まるようになりました。今秋には実証試験がスタートし、来年の夏には、プチ商用運用を始める予定です。これによって実用ロボットのマーケットが拓け、日本のロボット開発が加速することを期待しています。

先に、スタートアップの成功率は1割と述べましたが、アメリカでは1回の失敗でめげる人などいません。2回、3回とチャレンジします。すると、チャレンジ回数が増えるほど成功の確率が上がり、最終的には7割〜8割の人が成功しています。

そのため、失敗回数の多い人ほど、資金が集めやすくなるともいわれています。1回でも失敗すると、もう見向きもされなくなる日本とは大きな違いです。

しかし、日本が世界のロボット開発レベルに追いつくには、スタートアップというチャレンジは欠かせないと考えます。まず、私自身が成功し、ロボットのマーケットを拓くとともに、スタートアップへの理解を広げ、チャレンジする人が増えるきっかけにしたいと考えています。

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