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zoom RSS “ネイマール依存症”から脱したブラジル代表。自信と誇りを取り戻した2つの指針

<<   作成日時 : 2017/11/10 21:27   >>

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11月10日、サッカーのブラジル代表はフランスのリールで日本代表と親善試合を行う。自国開催のW杯では準決勝でドイツに大敗したブラジルだが、現在のチームにそのときの面影はない。南米予選では圧倒的な強さを見せて1位通過を決めたブラジルは、どのようにして蘇ったのか。日本戦を目前に、充実している相手を分析する。

2014年W杯の屈辱から蘇ったブラジル
「ブラジル代表が今の成功をつかむための、重要な要素は何だったんですか?」

10月10日、2018年ワールドカップ南米予選を、チリ戦の快勝で締めくくった後、ダニエウ・アウベスに質問すると、彼は即答してくれた。

「チッチ監督だよ。僕らは彼と彼のアイデアについていくことで、ベストな形で目標を達成したんだ。そして、これからも彼の後に続かなければ。本当の目標は、これまでよりもっとずっと大きいんだから。」

自国開催となった2014年ワールドカップで、ネイマールがまさかの負傷で大会を去った後、ブラジルは準決勝ドイツ戦で1-7の歴史的大敗を喫した。

その悪夢は国内に影を落とし、大会後、2度目のブラジル代表の指揮となったドゥンガ監督が立て直しを図ったものの、南米予選では2勝3分1敗と勝ちに恵まれず、コパアメリカも2015年大会、2016年の100周年大会と、立て続けに早期敗退に終わった。

そのコパアメリカ敗退直後の2016年6月20日、新たに監督に就任したのが、チッチだ。コリンチャンスを率い、2012年クラブワールドカップをはじめ、クラブが獲得できる、あらゆる国際・国内タイトルに導いた経験のある彼の代表監督就任を、国中が歓迎した。

実際、その後の南米予選では破竹の勢いで10勝2分。史上最速、4節を残してのW杯出場枠獲得となった。

チッチの就任時は、準備のための親善試合や合宿を行う日程もなかったが、彼は具体的な数々の改革をおこない、目に見える効果を発揮してきたのだ。

まずは、選手起用。代表経験や現在の好調ぶりで選択した選手に加え、彼自身が指揮したクラブですでによく知り、信頼している選手に絞って、スタメンをほぼ固定するという方針を崩さなかった。

基本のスタメンは次の通りだ。

GKはアリソン。右SBはダニエウ・アウベス。左SBは、ドゥンガ時代は招集されていなかった、マルセロが復帰。フィリペ・ルイスが2番手に控える。CBはベテランのミランダとのコンビで、若手マルキーニョスが定着した。3つめの枠は、チアゴ・シウバが占める。ボランチには、パウリーニョとカゼミロ。もしくはフェルナンジーニョ。攻撃的MFは、レナト・アウグストとフィリペ・コウチーニョ。状況次第でウイリアン。パウリーニョとレナト・アウグストは、元コリンチャンス組、かつ、中国組。パウリーニョに至っては、代表効果もあって、バルセロナに移籍したほどの活躍ぶりだ。FWは、ネイマールとガブリエウ・ジェズス。フィルミーノが起用された試合もあった。

この大枠で常勝街道を駆け抜け、コンビネーションの熟成を進めながら、状況次第で控えをスタメン起用したり、第2、第3の候補を招集・観察し、選択肢を増やしてきた。

メンバーの固定はすぐに効果を生み出し始めた。例えば、これまでセレソンに不在と言われていた、ネイマールのパートナーに、リオ五輪優勝メンバーのガブリエウ・ジェズスという、スピード・テクニック・フィニッシュのセンスを備えた若手を起用。また、攻撃を組み立てながら、ゴールも決められるフィリペ・コウチーニョも固定した。

ガブリエウは、2人の存在感のおかげで、初戦からのびのびとプレー。コウチーニョも、代表歴は長いものの、定着できていなかったのが、チッチに継続的に起用されることで自信を持ち、リヴァプールでの絶好調を代表にもたらすことができた。

これにより、攻撃のバリエーションが広がり、ネイマールもただ1人マークが集中することなく、イキイキとプレーできるようになった。

そのうち、これまでよく使われていた「ネイマール・デペンデンシア(ネイマール依存症)」という言葉が、メディアから消えてしまったほどだ。

チッチは今後も「選手を入れ替えすぎると、組織を失う。テストや経験のために変更するのは、1試合につき2点までが理想」というバランスを保ちながら、強化を進める予定だ。

また、控えに回った選手達にも配慮を惜しまない。例えば、1つのポジションを争う2人の選手を一緒に呼んで話をしたり、場合によっては、練習中に控えチームを指揮するなど、全員の重要性を選手達に理解させた。

選手達は「チームのために」「結束」という言葉を、再び胸に刻むようになり、ブラジル代表に明るさが戻った。

芽生えたリーダーシップとメディアとの一体感
もう一つ、チッチが採用した方針に「キャプテン持ち回り制」というのがある。

過去、ブラジル代表のキャプテンと言えば、ドゥンガ、カフー、ルッシオなど、強烈なリーダーシップを発揮する選手が務めてきた。しかし、チッチは試合毎に、違う選手をキャプテンに指名。これまで、13人の選手達が、その役割を務めてきたのだ。

ミランダ、ダニエウ・アウベス、パウリーニョ、レナト・アウグスト、マルセロといったベテランをはじめ、大半では控えに回ってきたチアゴ・シウバ、フェリペ・ルイスも、スタメン出場した試合でキャプテンマークを付けた。

また中堅のフェルナンジーニョ、フェリペ・コウチーニョや、さらには、ドゥンガ監督時代に託されたキャプテンの役割が負担になり過ぎ、一度はキャプテンマーク返上を宣言したネイマールも、チッチのもとで、再び重責を担う意欲を取り戻した。

国内組のみの代表招集の際は、経験豊富なロビーニョが急造チームをまとめた。南米予選最後の2節は、カゼミロ、さらに、若きマルキーニョスが抜擢された。

マルキーニョスが「大きな名誉。選手ごとにリーダーシップの形があるから、僕も僕なりに、チームに落ち着きをもたらせるように頑張りたい」と抱負を語れば、カゼミロは「監督はピッチに11人のリーダーを求めているんだ」と、チッチの意図を代弁した。

ミランダは「試合ごとにキャプテンが違えば、リーダーも成熟するし、チームが困難に陥った時には、多くの選手がリーダーシップを発揮できるようになる」と、その効果を語る。

これにより、選手は誰もが誇りと自分の重要性とを感じるようになった。一方で、チームにとっては責任を分担できる上、様々なタイプのリーダーシップを得られるという、画期的なアイデアとなっている。

言わば「人の心を動かす」ことに長けたチッチが、彼の代表監督としての初戦の前、選手や技術委員会と一緒に、専属コックや警備担当者にいたるまで、スタッフ全員を集めて「みんなで勝とう」と誓い合ったのは、有名な話だ。

さらに、メディアも味方につけている。記者会見でも、時には熱弁をふるい、時には人間味のある心情を垣間見せるなど、報道陣を楽しませていると言っても過言ではない。

前述のキャプテン持ち回り制が話題になった時も、こんな調子だった。

「試合は全員でやっているんだ。良い試合になるのも、チームワークがあってこそ。逆に、試合が良くなかったからといって、キャプテン批判なんて、糞食らえ…あ、ごめん(苦笑)」と、うっかり汚い言葉を使い、恥じ入るように謝ったりするのが、本当にうっかりなのか、計算なのか。ともかく、マスコミとの良好な関係の重要性を、良く心得ているのは確かだ。

そんなブラジル代表が、来たる11月10日に、親善試合で日本と戦う。招集メンバー発表会見では「ここまでは、招集メンバーを決めることに没頭していた。この後は、日本を徹底的に研究する」と語っていたチッチ。この試合でも、さらなる進化を見せつけてくれるのか。興味は尽きない。

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