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zoom RSS 改善スピードが劇的アップする「早帰り推進チーム」の効用

<<   作成日時 : 2017/02/28 20:49   >>

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 小池都知事が「夜8時には完全退庁を目指す」、日本電産の永守社長が「2020年までに社員の残業をゼロにする」など、行政も企業も「残業ゼロ」への動きが急加速中!
株式会社武蔵野は、数十年前、「超ブラック企業」だった。それが日本で初めて日本経営品質賞を2度受賞後、残業改革で「超ホワイト企業」に変身した。
たった2年強で平均残業時間「56.9%減」、1.5億円もの人件費を削減しながら「過去最高益」を更新。しかも、2015年度新卒採用の25人は、いまだ誰も辞めていない。
人を大切にしながら、社員の生産性を劇的に上げ、残業を一気に減らし、過去最高益を更新。なぜ、そんな魔法のようなことが可能なのか?
『残業ゼロがすべてを解決する』の著者・小山昇社長に、人材育成のヒントを語ってもらおう。

 生地は、縦糸と横糸を組み合わせて織ることで、耐久性が生まれます。
 会社も同じです。
 会社は、事業部が縦糸です。多くの会社は縦糸だけしかないので弱い。
 しかし、武蔵野には横糸がある。
 部門を横断して改善を進める「社内チーム」です。

 全8チームある社内チームの中で、早帰りに取り組むのが、「早帰り推進チーム」です。
「早帰り推進チーム」が発足したのは2014年ですが、実は5年ほど前にも、就業時間の見直しを目的としたチームがありました。

 ただ、当時の取り組みは極めてアナログで、夜になるとチームメンバーが各営業所・支店を回り、「早く帰ってください」と声をかけるのが精一杯でした。
 ほとんど成果は挙がらず、残業は減りませんでした。

● 「売上は下がってもいいから、残業時間を減らせ」の指令を受けた 「早帰り推進チーム」

 そこで今回のチームには、「売上は下がってもいいから、残業時間を減らせ」と指示を出し、積極的な業務改善を任せています。

 警備会社と連携して「施錠時間」を数値化したのも、「早帰り推進チーム」の実績です。

 かつて、そのチームに所属していた浅野高志課長は、「早く帰る人」と、「遅くまで会社に残る人」を比較し、「成績がよい社員ほど早く帰り、成績が悪い社員ほど遅くまで会社に残っていた」ことを突き止めた。

 「成績がよく残業をしない社員」の仕事のやり方を一般化して横展開した結果、残業時間を減らすことができました。

 「早帰り推進チーム」のメンバーで、経営サポート事業部長でもある久保田将敬は、「売上が下がってもいい」という私の発言に触れ、「早帰りの風土をつくることが私たちのミッションである」と強く自覚したと話しています。

 「社員の一部には、『残業を減らしたいなら、お客様からの依頼を断ればいい』と短絡的に考える者もいましたが、小山が『売上が下がってもいい』と言ったからといって、『仕事を放り投げてでも早く帰ればいい』ということではありません。
 とても難しいことは承知のうえで、残業時間を減らしながら、数字を維持するための施策を考えるのが、私たちチームの役割だと考えていました」(久保田)

 私が売上よりも早帰りを優先したのは、「今、早帰りに取り組んでおけば、短期的に売上が下がっても、長期的には有利になる」からです。

 人は財産です。
 社員を大切にしない会社に未来はありません。

 これからの時代は、「人を大切にする会社」「人が辞めない会社」が生き残る。

 そして、人が辞めない会社をつくるには、早帰りの文化を根づかせることが急務です。

 「最近の若者は根性がないからすぐに辞めてしまう」といった論調をよく耳にします。

 しかし、本当に辞める側だけが悪いのでしょうか?
 私はそうは思いません。

 社員が定着しないのは、会社側にも問題がある。
 だから、「ブラック企業」と言われないよう、残業を減らす必要がある。

● 横断チームが社員の意識を変え、 残業が2分の1に

 カルモ鋳工(ちゅうこう)株式会社(兵庫県/アルミ加工、銅合金の鋳造)も、部門横断の「残業改善委員会」を発足させ、残業時間の削減に取り組んでいます。

 高橋直哉社長は、委員会を立ち上げて、「残業に対する社員の意識が大きく変わった」と手応えを感じています。

 「残業改善委員会は、残業時間を『1年間で月平均40時間以内にする』ことを目標にした委員会です。
 部門ごとに、『自分たちの部門は、どれだけ残業を削減できたか』を毎月、報告させます。
 夜9時以降の残業を禁止し、『9時前に帰るには、どうしたらいいのか』をメンバーで検討しています。
 この委員会ができて、社員が『残業は問題である』『残業は悪である』という意識を持つようになりました。
 実際に、対前年同月で平均77時間あった残業は、ひとりあたり『38時間』と半減しています」(高橋社長)

 名古屋眼鏡株式会社(愛知県/メガネ用品販売)も、「ワークライフハーモニーチーム」という部門横断チームがあり、早帰りの推進に取り組んでいます。

 「当社は、仕事がないのに会社に残る文化がありました。地方から出てきてひとり暮らしの社員にとっては、家に帰っても退屈です。
 だから会社に残ります。
 こうした文化を変えるには、2つの方法があると思います。
 ひとつは、社長が早帰りを強制するハードランディングな手法。
 もうひとつは、社員の自主性に委ゆだねるソフトランディングな手法です。
『ワークライフハーモニーチーム』は、後者にあたります。
 社長が早帰りを強制すると、抵抗勢力が出てきますが、『ワークライフハーモニーチーム』は労働組合ではなく、自発的に問題を解決する組織で、幹部と社員の対立は起きません」(小林成年社長)

 名古屋眼鏡の「ワークライフハーモニーチーム」は、「20時半までには帰る」を目標に、さまざまな啓蒙活動に取り組んでいます。

 「社内にプロジェクトチームをつくって、社員みんなで考える。小さな一歩から進めていく。
 残業の文化をなくすには、それが一番取り組みやすいのではないでしょうか。
 何万人も社員がいる大企業だったら、部門長や経営幹部が仕組みを考えると思いますが、社員50人であれば、社員自ら、自分たちの会社をつくっていくこともできると思います」(小林社長)

小山昇(Noboru Koyama)
株式会社武蔵野代表取締役社長。1948年山梨県生まれ。日本で初めて「日本経営品質賞」を2回受賞(2000年度、2010年度)。2004年からスタートした、3日で108万円の現場研修(=1日36万円の「かばん持ち」)が年々話題となり、現在、70人・1年待ちの人気プログラムとなっている。『1日36万円のかばん持ち』 『【決定版】朝一番の掃除で、あなたの会社が儲かる!』 『朝30分の掃除から儲かる会社に変わる』 『強い会社の教科書』 (以上、ダイヤモンド社)などベスト&ロングセラー多数。
【ホームページ】http://www.m-keiei.jp/

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