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zoom RSS イスラム入国禁止令の支持率49%!米国民の本音を在米歴10年の鈴木コメンテーターが解説

<<   作成日時 : 2017/02/02 18:30   >>

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大統領令を連発するトランプ氏に波紋が広がる一方、イスラム圏7か国からの入国一時禁止の大統領令には49%が賛成し、反対を上回った。

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メキシコ側には不法入国ビジネスも
連日大きなニュースとなっているトランプ氏ですが、まずはメキシコから不法移民の流入防止として、壁の建設を打ち出しました。
私もNY特派員時代、何度かメキシコ国境の取材に行きました。当時は国境に柵どころか何もないエリアがあって、警備も手薄。メキシコから不法移民が簡単に国境を超えることができましたね。また、メキシコ側には不法入国を、手数料を取って手助けする「コヨーテ」と呼ばれる組織があって、不法入国ビジネスが行われていました。彼らの取材もメキシコでしましたが、インタビューは顔出しNG。いまでも生きて帰れてよかったなあと思っています(苦笑)。

壁は確かに不法移民の入国を阻止するためには有効だと思います。しかし、この費用をメキシコ側に負担させる、しかもメキシコからの輸入製品に20%の関税をかけるということになると話が滅茶苦茶です。だいたいそんな関税を課したら、製品を購入するのはアメリカ国民なので、壁のコストを負担するのは結局アメリカ国民になってしまいます。

この件について先月27日、メキシコのペニャニエト大統領とトランプ大統領が電話協議しました。協議の中では、壁建設に関する費用負担に関しては「公に話さない」ことになったということです。今後は水面下で協議をしていくのかはわかりませんが、電話協議では、アメリカのメキシコに対する貿易赤字や、武器密輸や麻薬の流入防止についても話し合ったそうです。アメリカとメキシコはお隣、北中米の大国同士ですから、お互い少し冷静になりましょうということになったのではないかと思います。

オバマケア撤廃
オバマケアはアメリカの医療保険制度を改革する法律のニックネームです。
この法律には当初賛否両論があったものの、オバマ大統領の強い意向で2010年に成立しました。ご存知のようにアメリカには日本のような国民皆保険がありません。いまでも約5000万人の国民が医療保険に入っていないと言われていて、私がアメリカで一緒に働いていた同僚も保険に入ってなく、高額ですから風邪程度だと医者に行きませんでしたね。しかし「小さな政府」を志向する共和党からすると、社会保障費の増大で財政支出に負担を強いるオバマケアは容認できません。これを受けて、トランプ大統領はオバマ大統領のレガシーと言ってもいいオバマケアをひっくり返したわけですね。

TPP離脱を決定
TPPは参加12か国が署名したものの、アメリカが離脱すれば発効しません。これでTPPはいったん終了となってしまったわけですね。今後アメリカ以外の参加国は、アメリカを除いたTPPの枠組みか、中国やインドも含んだ新たな自由貿易の枠組みを模索することになります。トランプ氏は日本との2国間交渉に乗り出す意向を示していますが、嫌な予感がしますね。交渉が始まれば日本の自動車メーカーへのさらなる要求や、TPP交渉で日本が守ってきたコメや麦などの農産物についてTPP以上の受け入れを迫ってくるでしょう。

日本の市場云々よりも、自国の自動車メーカーの開発・マーケティング力に喝を入れるべき
トランプ氏は日本の自動車市場が閉鎖的だと激しく批判をしています。

これは80年代の貿易摩擦の頃の話で、トランプ氏の思考回路は当時のままのように思えます。現在自動車の関税は、日本ではゼロ、アメリカは自動車で2.5%、トラックで25%の関税を課しています。いったい日本市場のどこが閉鎖的なんでしょうか?かつて日本のコンパクトカー打倒のためにGMが「サターン」という車を開発し、日本市場に殴り込みをかけてきたことがありました。しかしお世辞にも魅力的なクルマとは言えない車で、結局日本ではまったく売れず撤退を余儀なくされました。一方で日本の街中では、ヨーロッパ車がたくさん走っていますよね。トランプ氏は、日本の市場云々を言うよりも、自国の自動車メーカーの開発・マーケティング力に喝を入れるべきです。

ーー世界中で抗議デモにつながっているのが、中東・アフリカのイスラム圏7か国からの入国を一時禁止とした大統領令に反対したサリー・イエーツ司法長官代行も解任しましたね?

イエーツさんはトランプ氏が指名した司法長官が承認されるまでの代行で、オバマ政権時代のポリティカルアポインティー(政治任命)ですから、トランプ氏にしてみれば首を切りやすいわけです。
また、イエーツさんも当然「トランプなんてなによ」と思っているわけですね。そもそもワシントンでは政権が変われば、官僚もごっそり変わります。いったんは民間のシンクタンクやコンサルティング会社に移って、次の政権を待つのですね。これはよく「回転ドア」と言われていて、アメリカでは政権交代の恒例行事みたいなものです。

アメリカにとって移民とは何なのか
ーー今回の動きには、アメリカ国内外から批判が起こっていますが、そもそもアメリカにとって移民とは何なのか?

ここでご紹介したいのがバズフィードというアメリカNYに本拠地を置くウェブニュースメディアのこちらの記事です。
バズフィードといえばロシアでのトランプ氏の行動について、情報機関が書いたとされる文書を報道して、トランプ氏から「ごみの山」と罵倒された、骨太のメディアです。
【ホウドウキョク記事内にリンクあり】
こちらの記事では「どんな国も移民や難民を受け入れるべきでない理由」と、トランプ氏の政策を、皮肉を込めて痛烈に批判しています。
たとえばスティーブ・ジョブズ氏の紹介があります。アップルの創始者であるジョブズ氏の父親は、いま入国禁止の対象とされているシリアからの移民です。アップルは、「移民がいなければアップルは存在しない」と猛反発しています。

そもそもアメリカは「移民の国」です。アメリカは建国以来、移民を受け入れることで人口が増え、国力を拡大してきました。近年は、アメリカの経済をけん引しているIT企業や金融業で、多くの優秀な移民や外国人が働いています。移民はアメリカの力の源泉、多様性の象徴であり、移民を否定すれば国力の増大も経済成長もありません。また、アメリカが世界から尊敬を集めてきたのは、移民に対して寛容な国家だったからです。

大統領令に49%が賛成、反対は41%
ーー一方で、ロイターの世論調査によると、この大統領令に賛成する人は49%、反対する人は41%と賛成が上回っています。

よく「全米で批判が」とか「全米で反発」という報道を見ますね。選挙戦の時もトランプ氏は「全米で批判」されていると伝えられました。
しかし私たちが気を付けなければいけないのは、アメリカの大手メディアはNY、DC、ロスに集中していて、「全米」といいながらこれらの都市の動きしか伝えていないことがあることです。これらの都市はいずれも民主党支持者が多いのです。確かに今回の選挙戦でこれらの州をトランプ氏は落としましたが、中西部や南部の州では支持されました。こうした数字がロイターの世論調査で反映されているのかと思います。


ここで東洋経済オンラインの「トランプ支持者の正体」という秀逸な就任式の取材リポートをご紹介します。
書いたのはフリーキャスターの桑原りささん。彼女はコロンビア大学の留学経験もあるのですが、「なぜトランプ氏が支持されるのかわからない」と就任式に自ら出向いてトランプ支持者に突撃取材したんです。
【ホウドウキョク記事内にリンクあり】
彼女によると、「30人以上のトランプ支持者を取材したが、物腰もやわらかくてあたたかい理想のホストファミリーという印象の人たちが多かった」そうです。私たちが抱く「トランプ支持者」の印象と違いますよね。たとえば報道される映像では、「ヘルスエンジェルスみたいなバイク集団」とか、どこかモンスターっぽく切り取られています。特に記事の中で印象的だったのは、わざわざカナダから来たお父さんと息子の親子の取材です。この45歳の父親はカナダの工場で働いていたのですが、工場がメキシコに移転して職を失ったことがあるそうです。
彼らが「カナダにもトランプのような強いリーダーがほしい」と思って就任式まで来たのですね。こうした話って意外と伝えられていません。ただ今回は、アメリカメディアも大統領選の「偏向報道」を反省したのか、支持している人たちの声もしっかり紹介しています。CNNによると、支持者の声で圧倒的に多いのは、「移民は大切だが、安全がもっと大事だ」。ほかにも「我々の生活を守るためには仕方ない」、「違法な移民は取り締まりが必要だ」という声もあります。支持者たちはアメリカの安全を守ってくれるのは、トランプ氏だと信じています。
しかし、あらためて言いますが、私個人はこの大統領令に反対です。アメリカは違う民族や宗教といった多様性を大切にする価値観を持っていて、これによって世界から尊敬を集めてきました。これをアメリカは放棄するのですか?とても残念です。


最後にトランプ大統領にこれだけは止めてくれということがあります。
トランプ氏は、イスラエルのアメリカ大使館をエルサレムに移設しようとしています。ご存知のようにエルサレムは、イスラエルが首都と宣言していますが、国際社会は認めていません。また、イスラム教、キリスト教の聖地でもあり、もしアメリカが大使館をエルサレムに移せばイスラエルの主張を認めることになりますから、アラブ社会からの猛反発は必至で、中東情勢は一気に流動化、不安定化するでしょう。大使館の移設は世界経済にとって百害あって一利なしです。

ビジネスマン出身のトランプ氏は、「平和あってのビジネス」と理解しているでしょうから、こんな無謀なことはしないと祈っています。

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