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zoom RSS 「営業マンに一番大切なこと」はモロッコに教わった〜世界の「残念な」ビジネスマンたち

<<   作成日時 : 2017/01/30 21:25   >>

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ホモ属の地球拡散を逆行する旅、軽自動車ヨーロッパ大陸横断。
彼らが2万5千年かけた道のりを15カ月に短縮し、無事に人類の故郷アフリカ大陸に上陸しました。
苦節5万km、パンク2回。
想定外に寒いモロッコで、羽を休めています。

モロッコ国王は国民のアイドル!?
FacebookやTwitterが政権を倒したSNS革命、「アラブの春」。
チュニジア、アルジェリア、エジプト、リビアと次々と隣国が春前線に巻き込まれるなか、花を咲かせることなく王国を守り抜いたモロッコ。
素早い憲法改正と政権交代で国民を掌握したのは、我が家の老妻よりひとつだけ歳上のうら若き王様、モハメッド6世。
王様は一般人を妻に娶り、自らハンドルを握り、国内各地をお忍びドライブする庶民派です。
道中、泥だらけの悪路があればこれを舗装し、水不足に悩む村があれば水道をひく、世直し政治が大好評。その「すぐやる課」的行動力で、水戸黄門さながらの人気を博します。
商店や一般家庭に祀られた王様の御本尊は、どこぞの独裁者や毛沢東とは違い、ポーズや背景のバリエーションが豊富です。アイドルスターのブロマイドのように、愛されて貼られているのです。

「何でもいいからモノを売れ!」たくましき商魂
下々に優しい王様ですが、一方国民であるモロッコ人といえば、インドとエジプトに肩を並べる「世界三大ウザい民族」。
彼らのプリミティブな商魂が、日本人が忘れてしまった「営業マンに一番大切なこと」を教えてくれます。
宿街に近づけば、すーっと間合いに入ってくる絶妙な商機。
「どこに泊まっていますか〜? どこですか〜、どこどこ〜。どこ〜。わたしホテル安い〜」
考える暇を与えない間断ない質問ぜめで、ホテルを売込みます。
ホテルを断っても、いつのまにか駐車場の警備員に早変わり。路駐の見張り人として、小銭を請求してきます。
駐車場がダメならレストランを案内したり、それでも金にならなければ土産物を売り込んだり。追い払っても追い払ってもまとわりつくこと、蝿のごとし。
そして最後に、ハッパ売り。
「気持ち、いいでっせ〜」
日本では「商品を売り込まず、自分を売れ」などと禅問答みたいなビジネス書があふれていますが、モロッコでは何を売るかは二の次で、どれだけ財布を開かすかに的を絞った営業。
金さえ拝めるならば、知らない物さえ売る気概と迫力があります。

日本人も真似したい「怒涛のクロージング」
彼らはまた、消費者の動向を探るなんて小賢しいことはしません。
とりあえず、ニイハオ〜と声をかけ、ちょっとでも反応したら先方の戦法。
ボクらは無駄に愛想がいいものだから、アンニョンハセヨ〜と笑顔を振りまいては術中にはまってしまいます。
コンマ1秒でも商品を手にすると、
「いくらなら買いますか〜?」
ついつい値段でも訊こうものなら法外な金額を請求され、買うとも言っていないのにラッピングし始める手癖の早さ。
立ち去ろうとしても
「ラストプライスはいくら?」
買うことを前提とした商談に持ち込まれます。
消費者が誰であれ、自分の土俵に連れ込む技に長けているのです。
売り込めば売り込むほど売れないと言われる時代において、商品のプレゼンは一切なく、ひたすら価格交渉によるクロージング攻勢は清々しいものです。
モノを売るとは「信用の蓄積」ではなく、まさに「一期一会」。買わない客には捨て台詞も惜しまない、真剣勝負なのです。
また先般紹介した公共道路の私設管理人ですが、昼に駐車場代を払っても、夜になると別の輩に請求されるダブル請求。
金目のものを積んでいそうだと難癖つけては、追加料金を請求する提案型営業もお得意です。
商品を選ばず、商品の説明をせず、ひたすら価格交渉。さらに想定外の追加請求。
この営業力をもってして、世界の三傑を名乗れるのです。

挨拶すらも現金化!?
先日、恥ずかしながら遭難しました。
4時間コースの裏山散歩道を5時間も歩いてて気づいたのです、あれっボクら迷子じゃね?
通りかかったラクダ使いに道案内を頼んだら、100メートルごとに座り込みます。チップを払わないと動かない現金な奴でして、小銭の切れ目が縁の切れ目となり逃げられました。
水無し川をさ迷い歩き、ヤギを連れた娘さんに「村はこっちですかね〜?」と声をかけたらチップをよこせとのたまわれ、すれ違った男性にいたっては、挨拶をしただけで右手を差し出します。
「ハロー」のひとことですら現金化する錬金術師、モロッコ人。
日没。
無料だけど、頼りにならない満月。
闇夜に村の灯りを発見しましたが、足元は奈落の崖。
出し渋ったモロッコ紙幣を握りしめるもすでに人の気配はなく、お金の使い方まで教えてくれるモロッコなのです。

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