警備資料

アクセスカウンタ

zoom RSS 結局は都民が負担? 膨らむ五輪費用の行方

<<   作成日時 : 2016/11/07 23:32   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

これまで闇に包まれてきた東京五輪の開催費。9月に都の調査チームが示した試算額は、都民だけでなく全国民に大きな衝撃をもたらした。

この記事の写真を見る

 2013年1月、招致委員会がIOC(国際オリンピック委員会)に提出した「立候補ファイル」で見積もった費用は約7340億円だった。

 立候補時の見積もりは会場となる建物の工事費などに限られるため、過去の大会でも、その後の費用は膨らむ傾向にあった。だがそうした事情を考慮しても、約4倍に膨れ上がった額に対して、経緯や理由をめぐる疑問は尽きない。

■「海の森水上競技場」は69億円が1000億円超に

 たとえばカヌーやボートの会場となる「海の森水上競技場」の整備費は、立候補時の69億円から一時1038億円まで膨らんだ(現行計画では491億円まで圧縮)。予定が狂ったのは、開催決定後の調査で地盤の弱さが判明したためだ。

 11月1日に行われた調査チームの報告では、カヌー・ボート会場は現行計画からさらに328億円まで削減できる、など複数案を提示。水泳・バレーボール会場を含めた3会場で、現行計画から最大440億円の削減が可能とした。小池百合子都知事はこれらの案をもって、IOCなどとの絞り込みの作業に臨む。

 ただそれも3兆円という全体からすれば微々たるもの。総費用のうち大きな比重を占めるのは、大会運営や警備などのソフト費用にある。

なぜソフト費用が膨らむのか
 調査チームはロンドン大会より警備費などが膨らむ可能性を指摘。「ロンドンはまとまった土地に新規施設を整備したため警備費が安く済んだ。東京は施設が分散しており、数百メートル離れただけでも別の警備態勢が必要になる」(上山信一・慶応義塾大学教授)。

 各組織の連携不足も大きく影響した。大会開催には、都や大会組織委員会、政府、日本オリンピック委員会といった複数の組織が携わる。効率的な準備と運営に向けて、十分な調整が不可欠だった。

■ロンドン大会の開催費は2.1兆円

 しかし、どこがどれほどの費用を負担するかは明確にならず、どの組織も当事者意識を持たずに作業が進んだ。その結果、全体の費用は青天井で拡大。小池知事は「船頭がたくさんいて、寄せ集めのような状況になってしまっている」と嘆く。

 もともと、大会の運営費や仮設施設の整備費は組織委が捻出する予定だった。

 が、組織委の財源はチケットの売り上げやスポンサー収入による約5000億円にすぎない。ロンドン大会でも開催費総額は2.1兆円に及んだ。今後費用削減の議論が進んだとしても、組織委がすべてを負担することは困難だ。

 それでは不足分はどこが負担するのか。立候補ファイルには、組織委の資金不足は都が補塡し、都が補塡しきれない場合は国が賄うと明記されている。つまり、ツケはすべて都、あるいは国が税金で支払う仕組みになっているのだ。

 組織委の赤字を都が全面的に背負う事態となれば、国が一部を負担する新国立競技場やテロ・セキュリティ対策、民間のデベロッパーが整備する選手村などの費用を差し引いても、1兆円以上が都民の負担となる可能性がある。

 都は大会開催に向け約3700億円を積み立ててきたが、負担が増大した場合、インフラ整備や福祉対策に活用する予定の基金を取り崩して対応すると説明する。

 ただ、不透明なプロセスを経て拡大した開催費を税金で賄うことに、都民の理解は得られないだろう。わずか1カ月の祭典にそれだけの巨費を投じる妥当性はあるのか、十分な説明が求められる。

迫るタイムリミット
 大会まで残された時間は3年8カ月。まずは組織委と都、国、競技施設が整備される自治体の負担額を算出し、責任の所在を明確にすることから始めなければならない。

 大会開催に間に合わせるため、大型施設の計画見直しは「11月がギリギリ」(小池知事)。タイムリミットは目前に迫っている。

■「キーワードは情報公開」

 都政改革本部の特別顧問を務める上山信一・慶応義塾大学教授に、五輪開催費をめぐる問題点、課題を聞いた。

 ――なぜ開催費が膨れ上がったのか。

 一つは、全体の費用の上限が決められていないことが問題だ。また、ほとんどの職員は五輪の仕事が初体験でノウハウがない。汎用品で済むのに、業者に立派なものを造らせてしまうような、悪意は介在しないが、頑張ったがゆえに高くついてしまう現象が起きる。

 都庁では、大会後の施設の利用計画や維持管理などの検討が不十分だ。東京都が管轄するのはオリンピック「準備局」。本来は施設の建設時から、大会後も施設を維持・発展させていく体制を整える必要がある。

 まだ開催都市が決まっていない2024年の大会招致では、ハンブルク、ボストン、ローマなど有望な都市が逃げてしまった。最大の理由は財政だ。五輪を持続可能なものにするためにも、今回の費用を見直す必要がある。成果は次の大会にもつながっていく。

 ──都や組織委員会はどうすべきか。

 キーワードは情報公開だ。警備の都合や、IOC(国際オリンピック委員会)と組織委との間の協定の関係で、これまで情報公開が進んでこなかった。組織委は民間団体で情報公開の義務はないが、赤字は都が負担するため、実質的には都民の税金が使われてしまう。

 都は役所なので情報公開できる組織だ。五輪の隠されていた部分を、メディアを通じて情報発信すれば“炎上”もある。だがそうなれば、組織委やIOCも費用の中身を見せて、見直す方向に動く。全体のコストが下がれば、次の大会に向けてIOCにとってもよいことだ。

 ──大会の成功に向けた課題は? 

 これから出費額が確定していくが、税金から支出される項目はすべて中身を精査すべきだ。

 まだ設計が始まっていない仮設施設もある。競技団体や国際競技連盟が何を要望しているのかをチェックし、その必要性を見極める。施設は大会後どの程度使われるのか、競技人口は増えるのかを検証し、プランを描けなければ規模を縮小しなければならない。

 すべてがオープンになれば都民も含めていろいろな議論が出て、無駄な設備や施設は造られなくなる。施設の発注規模も正常化していく。これまでは関係者の間だけで計画が作られていたので、大きなパラダイム転換となるだろう。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
結局は都民が負担? 膨らむ五輪費用の行方 警備資料/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる