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zoom RSS エアフォース・ワンに赤絨毯なし…オバマ大統領 手荒いお出迎え「中華思想」傲慢さ思い知ったか?

<<   作成日時 : 2016/09/10 10:55   >>

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大統領専用機に用意されなかった赤絨毯のタラップ(移動式階段)、米中双方の職員による怒鳴り合い−。アジア重視のリバランス(再均衡)政策を掲げたオバマ米大統領の任期中最後となるアジア歴訪は、数々のトラブルに見舞われた。自らのルールを周囲に押しつけようとする中国の“中華思想”に翻弄されながらも、どこか寛大さを示し続ける超大国。肝心の首脳会談でも南シナ海問題などの懸案は双方が主張を述べ合う応酬に終始し、オバマ時代の米中関係を象徴する最後の旅となった。

 中国浙江省杭州での20カ国・地域(G20)首脳会議を前日に控えた9月3日、オバマ氏の乗る米大統領専用機「エアフォース・ワン」が杭州の空港に到着した瞬間から、米中外交当局のぎくしゃくした関係が浮かび上がった。

 中国側は普段使用するドアに中国側が赤絨毯付きのタラップ(移動式階段)を用意せず、オバマ氏は機体後方にある据え付けの階段を使って飛行機から降りた。米紙ニューヨーク・タイムズによると、この据え付け階段が使用されるのは極めてまれで、アフガニスタンなど厳重な警備が要求される渡航地に限って使われるという。

 一部の米メディアは中国当局の意図的な外交上の非礼との見方を伝えたが、中国側は反論している。中国外務省の華春瑩報道官は5日の定例記者会見でこの件について問われ、「ほかの国家指導者はみな中国側が提供したタラップを使って降りている。なぜ米国だけ違うのか? これは米国側が備え付けの階段を使うことを要求したためだ。その理由は米側に聞いてほしい」と主張した。

 オバマ氏の到着した滑走路で、さらに問題は続いた。通常のタラップが使用されなかったために、大統領随行記者が移動してオバマ氏を撮影しようとしたところ、中国側の警備責任者に制止された。米大統領の外遊時の慣行に反する対応だったため、米国側の女性担当者が「われわれの大統領で、われわれの飛行機だ」と中国側に抗議すると、中国側の男性担当者はこう怒鳴り返した。「ここはわれわれの国だ! われわれの空港だ!」

 大統領に近寄ろうとするオバマ氏側近の高官、スーザン・ライス大統領補佐官までもが中国側に阻まれた。「予期せぬ対応だった」。ライス氏は後に、ぶぜんとした表情で記者団に語っている。

 習近平氏とオバマ氏の首脳会談が行われた杭州の西湖国賓館でも一悶着(もんちゃく)が起きた。米中の外交当局者や警備担当者の間で、建物内に入れる米国側の人数について口論となり、取っ組み合いとなる寸前まで緊張は高まったもようだ。ニューヨーク・タイムズ紙は「お願いだ、落ち着いて」(米側職員)、「やめてくれ。あそこに記者がいる」(中国外務省職員)という米中間の緊迫したやりとりを伝えた。

 両国の夕食会後に習氏がオバマ氏を散歩に誘った際には、中国側が取材を許可する米側記者の数を当初取り決めた6人から突然3人に減らすと言い出し、最後には1人に限定。「これはわれわれの仕切りだ」と主張する中国側担当者に対し、米側職は「あなた方の仕切りは絶えず揺れ動いている」と苦言を呈したという。

 外交儀礼をめぐって中国当局と外国政府やメディアとのあつれきが生じること自体は決して珍しいことではない。「政府が決めたいかなるルールにも、おとなしく従うことが求められる中国」(AP通信)において、当局者が外国に対しても同様の対応を期待することが問題の根幹にある。中国の習近平国家主席が昨年10月に英国を公式訪問した際の中国当局者について、エリザベス女王が「とても失礼だった」と発言したことは記憶に新しい。 

 こうしたトラブルは、中国側のルールに従うべきだとの“中華思想”とともに、中国側の担当者が相手国のカウンターパートではなく自国の指導者を向いて仕事をしていることも重要な一因だろう。

 会談に先立ち米中首脳は、地球温暖化対策の新たな国際枠組み「パリ協定」への批准を共同で発表し、「地球規模の課題に共同で取り組み、重要な貢献をした」(習氏)と両国の協調関係を演出した。

 ただ米ホワイトハウスなどによると、会談で両氏はオランダ・ハーグの仲裁裁判所の裁定に関して「率直なやりとり」を交わした。オバマ氏は習氏に対し、国連海洋法条約の加盟国として条約の義務を順守することの重要性を強調し、仲裁裁判所の裁定受け入れを要求。習氏は「南シナ海における自らの領土主権と海洋権益を揺るぎなく守り続ける」と従来の主張を繰り返し、両者の主張は平行線をたどった。

 オバマ氏は米側代表団と中国側とのトラブルについて、「報道のアクセスについて譲るつもりはない」としつつも、問題の沈静化を図った。このオバマ氏の“寛大”な姿勢は中国メディアにもさかんに引用され、「問題を騒ぎ立てようとする」米メディアへの牽制に利用されている。

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