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zoom RSS 五輪ボランティアの低待遇とリタイアの多さは本当か

<<   作成日時 : 2016/08/24 21:59   >>

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8ヵ国を話すマルチリンガル・新条正恵が、2016年リオ五輪に通訳ボランティアとして参加。4年後の東京大会でボランティアでの参加を考えている人たちのために、五輪ボランティアの仕事について現場から日々の様子をレポートする。第12回は、日本でも報道されていたボランティアの待遇とリタイアの多さについて。

● オリンピックボランティアの待遇は悪くない

 欧米、日本のメディアが大会ボランティアの待遇の悪さとリタイアの多さについて報道しているが、ボランティアの待遇は実はそれほど悪くない。

 今回、大会ボランティアとして選ばれた人たちへは制服一式の他に、通勤時間を含む雇用保険、英語やポルトガル語のオンラインコースが最大1年間無償で提供された。1日の勤務時間が最大8時間、6勤1休というのはブラジルの法律に合わせているため、これ以上の勤務を強要することは原則として不可能。違反すると多額の罰金が発生するからだ。

 ビーチバレー会場など、一部の仮設施設を除いたベニューで働くスタッフへは、ホットフードと呼ばれるメインディッシュ付きの食事が準備される。ちなみにこの食事は選手に提供されるものと、さほど変わらないと選手村で働くボランティアから聞いた。品数などは選手用の食事の方が少し多いが、同じケータリング会社を利用しているため、同じ料理もあるのだそうだ。味の好みはあるだろうが、ロンドンオリンピックでもボランティアをした私のチームは「ロンドンよりはるかに美味しい」と話していた。

 競技の合間に食事休憩をとるため、食事時には長い列ができることもある。それでも10分も待てば食事にはありつけるので、長い行列がお昼時の象徴となっている東京のランチ事情を知る私としては、イライラするほどでもない。

● 炎天下、雨の中での業務もある

 配置された場所によっては、炎天下や雨の中で業務につくこともあり、これはさすがにつらいと思ったこともあった。30度を超す気温の中、ジリジリと陽を浴びながら業務につく場合は、こまめに交代をした方がいい。私が働いていたホッケーセンターでは、1時間ごとにゲートを管理する人が交代していた。

 これらの判断は全てマネージャーに任されているので、マネージャーの判断次第だ。私たちのチームでは、雨が降って気温が20度を下回った朝、マネージャーから「今日は雨が降るから、希望であればお休みをとってもいい」と連絡があった。結局全員出勤したので、寒いのでこまめに屋内で休憩をとるようにしていたが、これらは自分たちで判断したことだ。

 マネージャーの多くはお金をもらって雇用されているが、中にはマネージャーもボランティアということがある。オリンピックのような大きな大会でボランティアたちと働いた経験がないという人が多いため、与えられた仕事を割り振りすることに慣れていない人もいただろう。改善の余地がある場合はマネージャーに提案すれば、合理的な提案は受け入れてくれる。周りの状況が変われば、臨機応変に対応していく判断力も短い時間で結成されたチームには必要だ。

● そもそも多くのボランティアが初日から来なかった

 メディアでは途中でリタイアした人が多かったと報道されたが、この問題は早くから現場では話題になっていた。制服を受け取ってから、ボランティア不参加を希望する人が多かったからだ。

 あるボランティアからは、トレーニングの時に60名のメンバーがいるとの説明があったのに、初日の時点で18名しか来なかったと聞いた。自分が希望したベニューや仕事じゃなかったから、来るのを辞めたのか、初日の交通機関がやや混乱気味だったから来られなかったのかはわからない。とにかく、開幕した初日から、1万5000人のボランティアが欠勤していたというのは事実だ。

 オリンピックに関わると言っても、私たち通訳サービスのように選手と話せるチャンスがある場合はやりがいも大きいが、競技と関わらない部署での仕事だとやりがいを見出せないという人もいるだろう。

● 課題はセキュリティ、交通機関などとの連携

 リオ2016大会の警備はブラジル軍が担当、交通機関はリオ市が担当しているが、これらの外部機関からの情報がボランティアには全く入って来なかった。

 開幕2日目、デオドロパークの入り口に観客が殺到したが、セキュリティがうまくいっておらず1時間は超えそうな長蛇の列ができていた。翌々日からこれらのセキュリティを改善するため、荷物チェックのポイントとチケットチェックのポイントを分けた。改善のために1日、一部エリアの交通機関を止めたため、開幕3日目は観客とボランティアスタッフは電車の駅から片道1時間以上も歩いて、デオドロパークに向かわなければならなかった。

 また、トライアスロンの競技日は大規模な交通規制が必要になるため、リオ市長の判断で特別休暇とした。休日は電車やバスの本数が減ったり、運休となる路線もあるのにボランティアには何も知らされていなかったため、当日は業務に遅刻する人も多かった。

● 後半は他のチームのヘルプに

 私たち通訳サービスのメンバーの中には、後半は他のチームをサポートしていた人もいた。オランダ語を話すクリスティアーニはオランダ王族を接待するためVIPサービスをヘルプしていたし、フランス人のピエールは会場案内係、私は東京五輪組織委員の方のアテンド通訳をしていた。

 私たちのチームは好奇心旺盛で新しいことにチャレンジすることが好きでたまらないという人が集まっていたので、新しい業務にも楽しみながら取り組んでいた。オリンピックボランティア前には知らない世界に沢山触れることができたし、新しい出会いもたくさんあった。4年に1度しか開催されない夏季オリンピックは、すべてのイベントがほとんどぶっつけ本番だ。すべて計画通りとはいかないが、それも含めて楽しめる好奇心を持ってほしいと思う。

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